西洋占星術におけるシーズンは「春分」「夏至」「秋分」「冬至」の4つです。
2023年下半期は、このうち夏至と秋分を軸に、まず6月21日(夏至)〜9月22日を前半、9月23日(秋分)〜12月21日を後半として運気を読んでいきます。
2023年下半期全体の運気
身体を置き去りにしない
「急がない。急がないことの価値を知りなさい。急ぐと心を失う。急がせると気持ちが荒れてしまう。大切なのは、何かを急いでやることではなく、どれだけ心や気持ちをこめたかだ。人の心を置き去りにして何かを成し遂げても、真の歓びはない。それは、束の間の安堵感でしかない。」
──葉 祥明『急がない』
この木星牡牛座運行期は、身体性にフォーカスし、そこからスタートすることが求められます。
成長と拡大を司る天体・木星が、2023年5月から牡牛座エリアを運行しています。そのため、2023年下半期のテーマは、牡牛座エッセンスの物質的・肉体的なものと深く関わってきます。身体のケアや管理(食生活の改善)で大きなムーブメントとなるものが出てきそうです。
「五感で捉えられるもの」が流行の軸になっていくでしょう。「風の時代」では知識や情報を重んじる強風が吹いています。そんな中で身体性が置き去りにされていたかもしれません。
また、時間の感覚にも変化が訪れそう。牡牛座らしいスローペースでじっくり着実に物事に取り組むことで、収穫が増えそうです。
さらに天王星(改革・刷新)も同じ牡牛座エリアを運行することから、たとえば農業の改革が起きたり、食糧問題について意識が高まったり、身体(生体)に関する技術に驚異的な進歩が起きるかもしれません。
2023年下半期前半の運気
新しい“結(ゆい)”を求めて
「家庭とは、ほんとうに私たちが安心して失敗することのできる場所。失敗しても、それで迷惑をかけた相手に憎まれないというか、その上であらためてお互いに和解し合うことのできる場所、その基本的なモデルです。」
──大江健三郎『あいまいな日本の私』
地域ごとで「ファンカルチャー」や「インディーズ」が盛り上がりそう。いわゆる“Z世代”と呼ばれる人たちの活躍も目覚ましいでしょう。地方創生イベントや、二拠点生活を含む地方移住なども活発になるかもしれません。若々しい感性で、その土地を活性化することができそうです。
生活を支え合い、アイデンティティを供給する存在としての共同体が生まれる予兆。「家族ってなんなのか」や、「誰と仲間になりたいのか」「どうやって生活するのか」を考えて、深くコミットメントできる場所や人を選んでいく流れも生まれそうです。
さらに、世代による価値観の違いが顕著に表れてきそうです。古くから受け継いできたものを尊重することと、変化を受け入れる柔軟さの両方が求められるでしょう。年齢が離れていても、互いに励まし合いながら支え合うことで、「新時代」の片鱗が見えてきそうです。
2023年下半期後半の運気
静かに進む意識変化
生というのは鉄道線路みたいなものじゃない。汽車なら入れかわり立ちかわり同じ線路の上を何回も何回も走る。生は川のようなものだ。それは自分で自分の道をつくっていく。
──OSHO 存在の詩
「堅実な人生」を送りたい、送れるだろうか。多くの人が口々に願望や不安を語る中で、新しい経済や社会、生き方の芽吹きがありそうです。
働く場所や住む場所を一つに絞らないライフスタイルを希求する流れ。多拠点生活や、トレーラーハウスなどでのミニマムな生活を試す人も出てきそうです。
暮らし方の選択肢も増えそうです。シェアハウスなど、「一人暮らし」「家族と暮らす」以外の形が定着しそうなムード。納得できる自由な生活の獲得を目指すこと。海外移住なども増えるかもしれません。半農半〇的な生き方も広がりそうです。そのような生き方のアイコンになる人も現れるかもしれません。
社会の変化は見えないところでどんどん進みます。政治面においても個々の価値観においても、です。このシーズンは、新しい潮流に乗るか乗らないかをそれぞれが決めていく分岐点かもしれません。混乱した世の中から一度距離を置き、考えを深めていくこと。
そうする中で、「今までの自分」とは全く違うチャレンジをする人たちも出てきそうです。過去への執着をしっかりと捨てるための振り返りが大切。
様々な困難を想定する想像力とそれを乗り越える勇気、何よりも自分の信じることを実践する行動力が、希望の光を灯すでしょう。
牡羊座(3月21日~4月19日生まれ)
生きている実感
基本的に自分のやりたいことをやれる時期。味方になってくれる人も増えそうです。ただし、自分を取り巻く環境が変わることでやるべきことも変えなければいけない、ということはありそうです。
心が揺れる出来事に遭遇したら、内観して自分の心のありようを見つめること。それによって、魂が強く育っていきます。「生きている」という手応えが感じられ、活力がみなぎってくるでしょう。
牡牛座(4月20日~5月20日生まれ)
臆せず進め
成長拡大を司る木星が牡牛座エリアを運行しているので幸運期です。たとえ今「最高に幸せ!」「私はなんてラッキーなんだ!」と思うようなことがなくても、この時期は自分の成長のために行動することで、木星の恩恵を受けることができます。
不思議な縁で仲良くなる人を大切にすることで、そこから面白い未来が拓いていくでしょう。変わることを前提に動くこと。
双子座(5月21日~6月21日生まれ)
隠者の育てる球根
球根が地中で育つような、下積みや仕込みの期間。成長拡大を司る木星が、双子座にとって「裏方」や「秘密の場所」、「深層意識」という意味のある場所を運行しています。この木星は、今は地面の下にありますが、来年2024年5月以降は「自分自身」である双子座エリアを運行し始めるのです。
そのタイミングを“発芽”とイメージして、今は陰で研鑽を積んでいきましょう。また、社会的な責任を司る土星が、天の高い位置にあることから、自律性、自制、謙虚で清いものを求められる時期でもあります。自分の我儘さを律することが吉です。
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蟹座(6月22日~7月22日生まれ)
謙虚さで繋がる
木星牡牛座は蟹座を未来に引っ張ってくれています。人脈運が良いシーズン。人に支えられ、刺激され、まだ立ち入ったことのない場所へと自然といざなわれていくときです。
蟹座は、人の役に立ちたいという気持ちで溢れているサイン(星座)ですが、これからの半年間は、前のめりで愛情を注ぐよりも、「一歩下がって学ぶこと」をイメージしてみましょう。
獅子座(7月23日~8月22日生まれ)
大きく育てよ
2023年下半期は、獅子座エリアに長期間金星が運行することにより、「魅了する力」が上がります。特に6月から7月初旬にかけては火星も加勢するのでアグレッシブなパワーが満ち、注目度が上がります。金星+火星によって「モテ期」になりそうです。
木星(成長拡大)は天の高い位置にあり、仕事運を大きく育てていきます。今現在の幸運も膨らんでいますが、今年植えた苗木が木星が再び巡ってくる12年後には大きく成長しているように、仕事に励みましょう。
乙女座(8月23日~9月22日生まれ)
自分が自分の最大の理解者
乙女座の正面魚座エリアには土星が構え、牡牛座エリアには木星が入っています。「社会的責任」を負う一方、それに見合った地位や成果を得られそうです。
実力を認められやすい半面、便利に使われているのでは?と悩むこともあるかもしれません。この時期に悩むのは悪いことではなく、人間として大きく成長するための糧になります。
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天秤座(9月23日~10月23日生まれ)
しなやかに、したたかに
とにかくたくさんの人と交流するタイミングです。古い友人も最近の友人も、知り合い程度の人もいるでしょう。
天秤座の社交力が遺憾なく発揮されるとき。エレガントなのに親しみやすい雰囲気なので、人からの頼まれごとも増えるかもしれません。
しかし、いちいち期待に応えようとするとキリがないので、自分と人との境界線をしっかりと引き、誰にでもいい顔をしないように。大きな選択に際しては、自分の本心に正直になりましょう。
蠍座(10月24日~11月22日生まれ)
砂漠を行くキャラバンのように
意識して休憩時間をつくることが大切な時期になります。仕事の場面で緊張状態になることが多く、消耗しやすいかもしれません。蠍座は我慢強いタイプですが、我慢ばかりだと心がすり減ってしまいます。オンとオフの切り替えをしっかりとし、リフレッシュを意識しましょう。
木星と土星は、「公的なパートナー」をつくる後押しをしてくれそうです。もしくは、対人関係を通じて大きな学びができるチャンスになります。
射手座(11月23日~12月21日生まれ)
信頼構築
2023年下半期は、社会的な責任を優先しなければいけない、堅苦しい場面が出てきそうです。利他や奉仕の精神を求められることも多いでしょう。自由を愛する射手座にとっては、少し窮屈なシーズンかもしれません。
しかし、自分が周囲の人々にもらっているエネルギーに感謝できていれば、与えられた役割を喜んで果たすことができそうです。どんな状況でも、ユーモアを味方にしていきましょう。また、良い休息をとり、自己ケアやメンテナンスもしっかりとすることも大切です。
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山羊座(12月22日~1月19日生まれ)
安心して振り返る
下半期は、運命や極端さを司る冥王星が山羊座エリアに逆行して戻ってきています。その影響で、自分らしさについて考えることが増えそうです。「時代を生き延びるための最良ルートはなんだろう」ということもテーマとなってきます。
山羊座エリアの冥王星には、魚座エリアの海王星が優しく手を伸ばしてきています。想像力や発想力が高まり、問題解決に際して様々な選択肢を想定できそうです。木星と土星は、山羊座の味方となる位置におり、運勢を安定させています。
水瓶座(1月20日~2月18日生まれ)
押してダメなら引いてみな
独自のユーモアを持つ水瓶座は、人とは違う思考の働かせ方をします。ときに、頭でっかちになってしまうことも。しかし、この下半期は、「心と身体を置き去りにしない」が大きなテーマです。何か問題が起こったときは、そこで発生する素直な感情を見つめましょう。
水瓶座の対向にある獅子座に天体が運行する期間は、自己と他者の間に生じるものを、思考だけではなく感情や身体的な部分を用いて捉えるようにしましょう。しっかり感じ、味わっていくことです。
魚座(2月19日~3月20日生まれ)
手を繋ぐために
魚座にとって「コミュニケーション」を意味する場所に、木星(成長拡大)が入ります。7月以降は乙女座エリアに断続的に複数天体が運行します。
この一連の動きによって、人間関係に変化がありそうです。友人と思っていた人がかけがえのないパートナーになる、というようなことも考えられます。土星(責任・社会性)も、魚座(自分自身)を運行中なので、身を固めたくなる時期かもしれません。
下半期は、自分が進んで仲良くなりたいのはどんな人かを考えてみましょう。性格や趣味嗜好、考え方など、人を好きになる要素はたくさんあります。自分にとっては何が重要なのかを見つめ、誰となら一緒に過ごしたいかをイメージしてみましょう。
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