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新橋〈文銭堂本舗〉“じゃない方”のあんこ菓子。2色の餡が生み出すコク深い味わい

年中手に入る、有名店の“じゃない方”と看板メニュー。

初出:BRUTUS No.954「なにしろあんこ好きなもので。」(2022年1月11日発売)

Photo: Wataru Kitao, Natsumi Kakuto / Food: Mika Ninomiya / Text: Mae Kakizaki

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文銭堂本舗(新橋)

2色の餡が生み出すコク深い味わい

昭和23(1948)年創業。定番から季節の上生菓子まで、オリジナルの菓子レパートリーは約300種を誇る。
中でも看板商品の文銭最中は、その人気から屋号にもなったほど。寛永通宝の一種である文銭を模した皮の中には、皮むき小豆を使ったこしあんと、かのこ豆を合わせた餡がたっぷり詰まっている。

また、北海道産小豆のつぶしあんを黄身しぐれでボタンのつぼみの形に包んだ君牡丹も、コアなファンが多い商品だ。口に入れた時の一体感を重視し、黄味あんとつぶしあんは同じ硬さになるようにこだわって作られている。

じゃない方

東京〈文銭堂本舗〉君牡丹
君牡丹
2代目が茶席菓子として生み出した。卵のコクあふれる黄身あんと、つぶしあんの風味が調和。黒ゴマの練り切りで黄身あんを包んだ黒牡丹と対でいただきたい。1個330円。

看板菓子

東京〈文銭堂本舗〉文銭最中
文銭最中
京都の大仏から造られた文銭を、人々が大仏の化身として無病息災のお守りなどに使用していたという縁起の良い逸話にあやかり、初代が考案。小豆と栗の2種。小豆は1個140円。

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