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有名店の"じゃない方"のあんこ菓子「しづくあん」。日暮里〈羽二重団子〉

名店の銘菓は食べ尽くした、というあんこ好きへ。隠れたもう一つの名作あんこ菓子をお届けします。年中手に入る、有名店の“じゃない方”と看板メニュー。

photo: Wataru Kitao, Natsumi Kakuto / food: Mika Ninomiya / text: Mae Kakizaki

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羽二重団子(日暮里)

あん団子のエッセンスを受け継ぐ新星

200年以上前に開業した茶屋にルーツを持つ和菓子店。名物は創業時から提供を続ける串団子。平たく形を整えた団子の一つずつに、こしあんを丁寧にくるんでいるのが特徴だ。「団子を重ねる際に餡同士がくっつかないよう、軟らかすぎない硬さに仕上げています」と7代目の澤野修一さん。

この羽二重団子のこしあんと団子の生地を使い、一滴の雫に見立てて作られたのがしづくあん。串のない団子として10年以上前に開発された。餡は丁寧に渋切りを行い、砂糖は控えめ。小豆の風味を感じられる味わいに仕上がっている。

じゃない方

東京〈羽二重団子〉しづくあん
しづくあん
羽二重団子と同じ材料を使って製造。一口サイズの小ぶりな生地種が小豆の風味豊かなこしあんにくるまれている。羽二重団子に続く人気商品。1箱(12個入り)961円。

看板菓子

東京〈羽二重団子〉羽二重団子
羽二重団子
夏目漱石や正岡子規も好んで食べたといわれる銘菓。餡団子と生醬油の焼団子の2種類がある。きめ細かく羽二重織物のようだと賞されたことから、この名がついた。1本302円。

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