Drink

クラフトビールをお供に。飲めるレコードショップ3店

ストリーミングサービスにYouTube。世界史上、時代もジャンルも国も超え、今ほど縦横無尽に音楽にアクセスできる時代はない。それはそれで幸せだけれど、もっと稀有な体験ができる場所を目指そう。アルバム一枚から派生する音楽の歴史を語ってくれる店主、常連と会い、彼らの言葉とともにリズムとメロディに浸る。音楽のある場所へ。

Photo: Kunihiro Nishigaki, Yuki Katsumura / Text: Nico Araki, Mitsuhiko Terashita, Wataru Sato

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Hachi Record Shop&Bar(五条/京都)

ジャズ、R&Bで映えるビールの旨さ。

もともと2階にジャズ、R&B、アンビエントなど約3,000枚が揃う中古レコードショップがあり、偶然空いた1階に、ゆったりしたカウンターで樽生クラフトビールと日本酒が楽しめるバーを新設。2階の商品は1階で試聴可。レコード同様セレクトセンスのいいドリンクで長居は必至。ジャズを軸に80sニューウェーブ、ヒップホップ、昭和歌謡までジャンル横断力が痛快な選曲で、お酒のおいしさも倍増。

〈Hachi Record Shop&Bar〉店内
クラフトビール
クラフトビールは樽生で5種類。〈京都醸造〉も常備。
レコード
レコードはオンラインでも購入可。

GARAGEVILLE(調布/東京)

レコードディグのお供にクラフトビール。

販売している、ロック、ソウル、ジャズ、ブルース、ジャパニーズポップスの中古のLPは、店主の大塚康之さんが約40年かけて集めてきたものだ。自身が好きなクラフトビールも取り揃え、飲みながら買い物ができる空間に。ビールは、アメリカやイギリスの海外のものを中心に、世田谷の〈ライオットビール〉や木更津の〈ソングバード〉など、国内のブリュワリーからも仕入れている。

〈GARAGEVILLE〉店内
少量多品種のビール
少量多品種のビールは季節ごとに入荷。
“踏み絵”と呼ばれる入口のマット
ファンから“踏み絵”と呼ばれる入口のマット。

Record Shop BAGISM(博多/福岡)

福岡のディガーと知り合う最短距離。

オーナーは、福岡発のパンクバンド〈the PRACTICE〉のベーシスト片岡義貴さん。祖父母が美容室、父の経営する会社があった場所を引き継ぎ、2020年7月にオープン。レコードラックやカウンターは、キリスト教教会から譲り受けた椅子を解体したもの。今聴いてフレッシュに感じる新譜やリイシューものを厳選し、流通の少ない地元アーティストの音源も積極的に扱う、人と情報が集まるスポットだ。

〈Record Shop BAGISM〉店内
ストラスコナの「ゲットダウン」
ストラスコナの「ゲットダウン」で乾杯。
カセットコーナー
カセットコーナー。貴重な中古もちらほら。

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