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テキスタイルデザイナー・氷室友里の「私の食堂、私の一皿」。〈洋食大吉〉のカニクリームコロッケ

洋食には「おいしい」や「好き」だけではない思い出や物語があります。あの人は、どんなメニューが好きなんだろう。洋食を愛するテキスタイルデザイナー・氷室友里さんにお気に入りの食堂と一皿を綴ってもらいました。特別な一皿をどうぞ。

photo: Satoko Imazu / edit: Rie Nishikawa

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東京・浅草橋〈洋食大吉〉のカニクリームコロッケ

寄稿・氷室友里

茶色い。サクサクの衣を割ってびっくりした初対面で声を上げ……。今まで食べてきたものは白だったはず、と記憶をたどりながら頬張ると圧倒的なカニの旨味に再び衝撃を受け……。以来、虜です。

台東区に事務所を移してから洋食屋さんに通うようになり、いつも頼むのはハンバーグ。ここでも付け合わせにと1個頼んでみたらハマってしまって。店内でまず目に入る赤チェックのテーブル席も、奥に行くと突然現れる広めのお座敷も味がありますが、特に好きなのがキッチン横のカウンター。

ベテランシェフのみなさんが大量のナポリタン、オムライス、カツレツなどを手際よく送り出す姿を眺めているだけで元気が出ます。あれもこれもと追加注文してしまうのに要注意。満腹で浅草橋の高架下をふらふら歩く帰り道も幸せな時間です。(筆)

浅草橋〈洋食大吉〉のカニクリームコロッケ
タラバガニをたっぷり使用したカニクリームコロッケはお味噌汁とライス付き1,350円。

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