繁栄を支えた数々の発明は、食文化にも影響
首都はブダペスト、人口約966万人が暮らす中央ヨーロッパの内陸国。ドナウ川などによる肥沃な大地で農業が発展。肉厚でみずみずしいパプリカの原種を作り出し、発明王国としても知られる。紀元前からブドウ栽培を始め、ルイ14世に献上した貴腐ワインはフランスに広められた。
アズ フィノム(明治神宮前)
ハンガリー政府の依頼で誕生した〈アズ フィノム〉は、歴代シェフを現地の高級ホテル・レストランから呼び寄せている。現4代目は最大手ホテル〈ダヌビウスグループ〉総料理長の推薦。パティシエの資格も持ち、夏の風物詩である果物の冷製スープや、特産のフォアグラを使う前菜など、コースを通して本格的。
ハンガリーを楽しむ映画
『心と体と』
ハンガリーを代表する映画監督、イルディコー・エニェディによるラブストーリー。孤独な男女を繋いだのは“鹿の夢”。「不思議な男女の関わりを描く、繊細な物語。こんなアイデアが浮かぶのは発明大国ならではかもしれません」(矢田部)
セレクター:矢田部吉彦(前東京国際映画祭作品選定ディレクター)
やたべ・よしひこ/2021年よりフリーランス。不定期で映画上映会を開催。
ハンガリー語で言ってみよう
現地の言葉で「ありがとう」:クゥスヌム
現地の言葉で「おいしい」:フィノム