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週末の酒がうまい、BRUTUSの聞くレシピ Vol.4 日本酒を握りしめ、「春のはじまり 牡蠣と菜の花の煮浸し」

最近、周りに料理上手な友達が増えてきた。どこの料理人から教わったのか、ちょっとしたひと手間で、ゲストを喜ばせたりして、なんだか羨ましい。自慢の一品をサラッと作れるスキルがあれば、週末の酒はもっとおいしくなるはずだ。気負わず簡単に作れる、とっておきのレシピを教えてくれるのは、料理家で〈and recipe〉主宰・山田英季さん。さて、今回のメニューは……。前回の「真夜中のコンビーフサンド」も読む。

Photo&Text&Recipe: Hidesue Yamada

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2月も後半に入って、時折見せる暖かい日差しに少しずつ春の訪れを感じています。と、ポカポカ気分になっていたのも束の間、ギックリ腰になった山田です。

腰は「要」ですね。座ることも立つこともできずの初日を終え、それでもお腹は空くんですね。みなさんもお気をつけください。

さて、気をとりなおして、「春のはじまり 牡蠣と菜の花の煮浸し」を作ります。

冬がメインと思われがちな牡蠣ですが、春の牡蠣は、抱卵(ほうらん)前の一番うま味が強くなる時期です。そんなプリプリの牡蠣は、ふっくらとした粒の大きいものを選ぶのをおすすめします。

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牡蠣(加熱用)を買ってきったら、ヒダの部分に汚れが溜まりやすいので、塩水でしっかり洗いましょう。あれば片栗粉や大根おろしで洗うと汚れを吸着してくれます。

洗い終わったら、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取ります。

牡蠣に合わせるのは、菜の花です。ほのかな苦味が相性抜群です。菜の花は半分に切って、茎についている葉が焦げやすいので取っておきます。こうするだけで焦げずに美味しい煮浸しが作れます。

だしは、かつおだしでも、合わせだしでも好みのもので大丈夫なので、しょうゆとお酒を入れて味をつけておきましょう。

いよいよ、煮浸す前の美味しい山場です。焼いていきましょう。フライパンでごま油を温め、菜の花の茎から炒めていき、7割ほど火が通ったら、穂と茎についていた葉を加えます。全体に火が通ったら、だしの中に浸します。

牡蠣は片栗粉をまぶして、少し多めのごま油で上下を返しながら中火で焼いていきます。
強火で焼いて、牡蠣が割れるとせっかく片栗粉で閉じ込めたうま味が出てしまうので注意です。

表面に焼き色がつき、弾力が出てぷっくりとしてきたら、焼き上がりなので、これもまた、だしの中に「チャポン」しましょう。牡蠣に火が入ったか不安なときは、ここでだしをひと煮立ちさせると安心です。器に盛り付けたら、ゆずこしょうを添えてできあがり。

気がつけばあなたの手には日本酒がしっかりと握られています。スルスルと喉を潤し、牡蠣のうま味と菜の花の春らしいほろ苦さを感じ、また日本酒に手を伸ばす。

幸せな春のはじまりをどうぞ味わってください。

材料 ふたり分

・牡蠣………………150g
・菜の花……………1/2束
・だしパック………1袋
・水…………………600㎖
・酒…………………大さじ2
・しょうゆ…………大さじ2
・片栗粉……………適量
・ごま油……………大さじ3
・ゆずこしょう……適量

作り方

(1)牡蠣はよく洗って、水気を拭き取る。菜の花は2等分にし、茎についている葉を取る。

(2)小鍋に水とだしパックを入れて、火にかけ、沸騰する前で弱火にし、8分ほど加熱する。

(3)(2)のだしパックを取り出し、酒、しょうゆを加え、ひと煮立ちさせる。

(4)フライパンにごま油(大さじ1)を温め、菜の花の茎から炒めて、しんなりしてきたら、穂と茎についていた葉を加えて、全体がしんなりするまで炒める。

(5)菜の花を(3)のだしの中に入れたら、フライパンに残りのごま油を足し、片栗粉をまぶした牡蠣を加えて両面を焼き、だしに浸します。

(6)器に盛り付け、お好みでゆずこしょうを添える。

山田英季 レシピ 牡蠣と菜の花の煮浸し 完成

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