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出勤前に立ち寄りたい朝ごはん。お米屋さんのおにぎり〜後編〜

おにぎりスタンドにおむすびカフェ……。おにぎりをウリにするお店が街に溢れているけれど、お米屋さん、つまり、お米のスペシャリストが握るものは一味違う。生産者の心まで結んだ、格別なおにぎりたちを頬張るべし。「出勤前に立ち寄りたい朝ごはん。お米屋さんのおにぎり〜前編〜」も読む

Photo: Kazufumi Shimoyashiki / Text: Naoto Matsumura

並木米穀店(池袋)

“元祖・米屋のおむすび”を謳うこの店がおにぎりの販売を始めたのは昭和54(1979)年。季節ごとでオリジナルのブレンド米を使用。追い炊きすることで、外はしっかり、中はふんわりの冷めてもおいしいおにぎりに。
「塩おむすび」は鉄板。おにぎり用の米と、もち米をブレンドし、小豆より大きく割れにくい備中だるまささげを用いた「赤飯おむすび」も。

三田精米店(桜新町)

3代目が各地の農家に足を運び、納得した米を産地直送にこだわり取り揃える。そして調理師でもある4代目がおにぎりにしてその味を届ける。
米は無論、具の味も見事で、自家製の合わせ味噌を包んだ「鶏味噌」は絶品。南国風の店の佇まいにピッタリな、青ジソを挟んだ「スパムむすび」も人気商品。米は羽釜で炊き、時には土鍋で炊くことも。

おむすび てしま(仙川)

お店でおにぎりイベントを開催するなど、若い層に向けて米の魅力を発信。3世代にわたる米店で、おにぎりは2代目にあたる77歳の母が主となり1日約1,000個を握る。
米は代々、新潟県胎内のコシヒカリ、みずばしょうを使用。最高級品種のもち米こがねもちを使った「とりごぼう」も絶品。ガツガツ食べたいならコロッケが丸々入った「ころりん」を。

米処 穂 日本橋人形町店(人形町)

創業118年。神戸の米卸最大手が2020年4月に日本橋におにぎり屋をオープン。使う米は日替わりで、雪若丸、青天の霹靂などのブランド米のみ。
塩は角がなく米の甘さを邪魔しない淡路島の藻塩。99.9%不純物を除くという浄水システムを採用。細部まで抜かりがないだけに、まずは嘘のつけない塩おにぎりを味わってほしい。味噌汁が付いた「朝定食」はなおオススメ。