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出勤前に立ち寄りたい朝ごはん。お米屋さんのおにぎり〜前編〜

おにぎりスタンドにおむすびカフェ……。おにぎりをウリにするお店が街に溢れているけれど、お米屋さん、つまり、お米のスペシャリストが握るものは一味違う。生産者の心まで結んだ、格別なおにぎりたちを頬張るべし。

Photo: Kazufumi Shimoyashiki / Text: Naoto Matsumura

金井米穀店(吉祥寺)

味は当然、栄養にも並々ならぬこだわりを持ち、添加物があるものは扱わない。米は月ごとに状態を見て食べ頃のものを選び、ビタミン・ミネラルが豊富な7分づきの胚芽精米を使用。
煎った米ぬかを混ぜて玄米の栄養素を加えた「おかか」や、雑穀を前日から水につけることで香りや消化吸収を良くした「雑穀おにぎり」など、健康への配慮が徹底されている。

お米のふなくぼ おむすび結庵(清澄白河)

店主は米に関するあらゆる資格を網羅し、食生活アドバイザーまで持つ。飲食店の米選びも任される、まさにお米のスペシャリストだ。おにぎりのために3種の玄米をブレンド。
注文を受けてから握るため、店頭におにぎりは並ばない。海苔も人それぞれで好みの歯切れが違うからと、巻いて渡さない。「時鮭」「大人のツナマヨ」「生明太子」。どれを選んでも申し分なし。

おにぎり小島米店 成増店(板橋)

おにぎりは約35種類!「チク天カレー味」「とろかつ」、ナスをゴマ油と秩父の麦味噌で炒め大葉で包んだ「ナイスなぼけなす」、小魚・おかか・白ゴマの「瀬戸の花嫁」、「あさりちゃん」など、変わり種も多いが米とのマッチングは見事。
使う米は長年信頼する、精米したての富山県産のコシヒカリ一筋。石垣島の自然岩塩で握り、具材もそれぞれに名産品を用意。

菊太屋米穀店 ニュウマン新宿店(新宿)

東は東京、新宿、二子玉川。西は新大阪、梅田と都市部のターミナルに必ずある頼れるお店。使う米は冷めてもおいしい品種のみ。コシヒカリでも滋賀と京都など、地域の特性も考慮して選び抜いた米を季節で使い分け、海苔も米によって変えている。
赤穂の焼き塩を使った塩おむすびや、オリジナルの酸っぱい紀州産南高梅入りの「だし巻き弁当」は朝に最適なボリューム感。