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受け継がれるビヤホール・スピリット!これからの3軒

ビヤホールは、日本生まれ。日本人のほとんどが、まだビールなるお酒を知らない時代、「何これ旨い!」とびっくりしてもらおう、そしてじゃんじゃん広めよう、としてつくられた酒場。当時の勢いや情熱をしっかりと受け継いだ3軒を紹介。

Photo: Koh Akazawa / Text: Naoko Igawa

ニユートーキヨー 数寄屋橋本店 Brauhaus(銀座)

古き良きを新しい解釈で
老舗ビヤホールのスピンオフ

昭和12(1937)年創業のビヤホール〈ニユートーキヨー〉の攻めた展開、新コンセプトの〈ブラウハウス〉が2017年に誕生。

「長く残ってきたものには理由があります。それを引き継ぎながら、自分たちの世代に何ができるか」と語る店長の野々村光太郎さんは、日本で4人というチェコの伝統ビール「ピルスナーウルケル」認定の注ぎ手“タップスター”でもある。鮮度や品質管理の確かな老舗の強みと等身大の感性で、「Good Music, Great Beer」なビヤホール。

ニユートーキヨーの野々村さん
野々村さんが注ぐと、泡が旨い!泡でモルトの甘味を、液体でホップの苦味を味わう。
公式サイト:http://www.newtokyo.co.jp/
ガレージで音楽やりながら飲む、みたいな空間。
牛肉のカルパッチョ風¥1,078。ピルスナーウルケル ハラディンカM ¥990。

B by Brooklyn Brewery(茅場町)

ビールがアートや音楽をつなぐ
ブルックリン・ブルワリーの旗艦店

まるでブルックリンのように、生まれ変わりつつある日本橋兜町。大正12(1923)年創建の、元第一銀行の美しさを遺したまま改装した複合施設〈K5〉地下にブルックリン・ブルワリーのホールが広がる。

世界初となる旗艦店〈B〉には、同醸造所のアメリカ直輸入ビールを含む10種類の樽生のほか、ボトルも、さらにビッグボトルでは年代物も。今年2月の開店だが、ビールを中心に音楽やアートを結ぶ、古くて新しい街のコミュニティが早くも生まれている。

直輸入ビールを含む約10種のタップビールが楽しめる。
公式サイト:http://www.brooklynbrewery.jp/
スウェーデンのデザインユニットCKRが改装。
タコスは〈北出食堂〉監修。ティンガデポヨ(燻製唐辛子とトマトのマリネチキン)¥385。フライトボードBは直輸入ビール3種類¥1,320。

Omnipollos Tokyo(茅場町)

これはスムージーかジェラートか?
スウェーデンから来た自由なビール

スウェーデン発のオムニポロは、ブルワーのヘノクとデザイナーのカールによるユニット。ピーナッツバタークッキーなどのお菓子フレーバーや、スムージーマシンで作るジェラートみたいなビールの泡。

このアーティスティックなビールを発信する基地として選ばれたのは、日本橋で70年続いたウナギ屋の木造家屋だ。時を経た質感に、2020年の空気が吹き込まれる。歴史を敬いながら、彼らは自由でハッピーなビール革命を、東京で巻き起こそうとしている。

2020年8月に開店。タップは約10種類、日本限定ビールも登場予定。
公式サイト:http://omnipollostokyo.com/
フレドリック・ポールセンによる新旧MIXな空間。
Acid Dog(Vege)¥1,100のパンは〈ビーバーブレッド〉。サワービール+オレンジジュースのミンミ・ミモザ¥1,400(グラス)。