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掛川シェフ考案〈無印良品〉のレトルトでつくる「ターメリック酢飯の手巻きカレー」

今や世のカレーファンの常備食となりつつある〈無印良品〉のレトルトカレー。そんな“MUJIカレー”の実力を深く知る人気シェフに、カレーを使ったアレンジレシピを提案してもらった。プロが伝授する一手間で、いつもの家カレーがさらに面白くなる!第1回「田村シェフ考案〈無印良品〉のレトルトでつくる『グリーンカレーのポテトサラダ』」を読む。

photo: Kayoko Aoki / text: Yoko Fujimori(menu)

掛川シェフ考案!
レトルトを使ったアレンジ料理

今回、レシピを教えてくれるのは〈au deco〉の掛川哲司シェフ。代官山の魚介ビストロ〈Äta〉で不動の人気を築き、続く広尾の〈au deco〉では原点回帰ともいえる伝統的フランス料理を振る舞う。さらに恵比寿のカレー専門店〈グッドラックカリー〉や日比谷のビストロ〈バーマン〉などを手がけ、商業施設やホテルのメニュー開発でも手腕を発揮する。

そんな多才な掛川シェフが提案したのが、“カレーを巻いてしまう”というアイデア。もちろん、ただの手巻き寿司のはずがない。白米をターメリックとクミンで炊き、赤ワインビネガー仕立ての酢飯を作るところが心ニクい。

「ターメリックライスにするとカレーとの相性もより良くなりますし、スパイスには通常の米酢などより赤ワインビネガーの方がダンゼン合います。もう一手間は水分の多いカレーを“リエ”すること。あとはチーズや葉物野菜、魚介類やソーセージ、市販の惣菜など好きなものを具材にするだけ」(掛川さん)

リエとはフランス料理用語でとろみをつけること。水溶き片栗粉で粘度を上げるだけで、カレーが立派な手巻き寿司の具材になる。シンプルに見えて、そこにはしっかりとフレンチの仕事がなされている。

さて、その味わいは、マトンドピアザやケララチキンなど個性の異なるカレー陣をターメリックライスが包み込み、赤ワインビネガーの柔らかな酸味が寿司としての着地点に導く。カレーにブルーチーズやさばの味噌煮などクセのあるアイテムを合わせても、そこに調和が生まれ、想定外のおいしさが出現する。

「例えば、味噌はそもそも大豆なのでダール(豆のカレー)と相性がいい。だから、さば味噌とダール、それにトマトとバジルを加えて巻くのもおすすめですよ」。確かに、さばの味噌煮がダールと溶け合い、トマトやバジルがスパイス酢飯と共鳴する。ううむ、これは発見かも!味覚がインドと日本を行き来する面白さ。明るいうちから“泡”と一緒に楽しみたい、大人の手巻き寿司だ。

日本meetsインド!
ターメリック酢飯の手巻きカレー

赤ワインビネガーと“リエ”が
味のまとめ役に!

〈無印良品〉さばの味噌煮、切れ端スモークサーモン、マトンドピアザ、ジンジャードライキーマ、ダール、ケララチキン

[材料]4人前

白米 … 2合
水 … 360ml
ニンニク … 1片
クミン … 8g
ターメリック … 5g
塩 … 5g【A】
グラニュー糖 … 20g【A】
赤ワインビネガー … 40ml【A】
片栗粉 … 大さじ2【B】
水 … 120ml【B】
(【B】はカレー3種分)
海苔 … 適宜
葉物野菜 … 適宜(リーフレタス、パクチーなど)
レトルトカレー:〈すべて無印良品 素材を生かしたカレー〉 … 1袋
マトンドピアザ(マトンと玉ねぎのカレー) 450円
ジンジャードライキーマ 350円
ダール(豆のカレー) 250円
ケララチキン 350円

[具材]

キャロットラペ、トマト、ブルーチーズ、キュウリ、ホタテ、カニ肉、ミョウガ、エビ、ソーセージ、バジル、モッツァレラなど。
さばの味噌煮 290円〈無印良品〉、切れ端スモークサーモン 290円〈無印良品〉

[作り方]

(1):白米に水、ターメリックとクミンを入れてよく混ぜ、最後にニンニク1片を中央に置いて炊く。

(2):【A】は材料を合わせておく。(1)が炊き上がったらニンニクを取り出し、すぐに【A】を加えて蒸気で水分を飛ばしながらサクサクと混ぜ、ターメリック酢飯を作る。

(3):ジンジャーキーマカレー以外のルーを「リエ」する。ルーを鍋にあけ、【B】の水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。

(4):(3)のほかにお好みのトッピング、海苔、リーフレタスなどを盛り付け、ターメリック酢飯にパプリカパウダーを振りかける。あとはお好みの具材を巻いてどうぞ。

[POINT]

無印良品