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中央区

まさに知る人ぞ知る、宅配自家焙煎。

札幌市西区西野の住宅街の一軒家。車庫横の半地下のような細長い小部屋は、縦に2つの部屋に分かれている。奥が焙煎室で、手前が焙煎後の作業室。使い込まれた機能的な道具類が動線に沿って美しく並ぶ。この空間の主は杉谷昌樹さん。前職はコーヒー豆卸の営業マンだったが、ちょっとした興味から買った1㎏の焙煎機が杉谷さんの進む道を変えた。知人に分けた豆が評判を呼び、17年前に〈杉屋珈琲〉として独立。当初は美容室、カー

どこで飲んでも、どんな淹れ方をしてもおいしい豆。

1982年に札幌市豊平区西岡の一軒家で斎藤智さんが始めた〈斎藤珈琲〉は、2000年に現在の藻岩山の麓に移転。白を基調とした清潔な店内。店頭での販売用にすべての豆のラインナップが並べられ、味についての丁寧な説明がつけられている。〈斎藤珈琲〉の豆の基本はずっと変わらない。「どこで飲んでも、どんな淹れ方をしてもおいしい豆」。13年に斎藤さんが亡くなった後、奥さんの里代子さんが代表として〈斎藤珈琲〉を続け

深煎り、そして宅配。70年代から続く札幌の自家焙煎の香り。

札幌をよく知る東京の人と、コーヒーの話をしていたら「札幌って深煎りだよね」と言われた。

「そうだよね」と答えつつ少し考え込んだ。札幌は東京をコンパクトにしたような街で、何でもバランス良く揃っている、ある意味無難な都会である。コーヒーについてもセカンドウェーブ・サードウェーブもしっかり来ているし、スペシャルティコーヒーとして流行っている店も見受けられる。それなのにパッと出てくるイメージは「深煎り」

DAY3:美術館をめぐり歩き 札幌のヘソに戻る。

彫刻家のモダンな自邸を、故人の気配さえ残し美術館へ転生させた 

〈本郷新記念札幌彫刻美術館〉 は、アートと建築の関係がすこぶるフェアだ。ハンバーガーでいったらパテとバンズの関係というか、作品と箱、どちらが勝るでも劣るでもなく等身大の潔い空間を保っている。じっくり作品を味わえたのもきっとそのせいだ。「街で本郷のブロンズはよく目にしていたけれど、石膏原型を観ると感じ取れるものが飛躍的に増えるね」と感

「Coffee&Something」で、 クロスオーバーするカフェ、モリヒコ。

〈モリヒコ〉は「Coffee&Something」の視点で、コーヒーを主軸に、その周辺のさまざまなSomethingとクロスオーバーし「カフェ」の領域を拡大し続けてきた、札幌では知らない人がいない人気カフェだ。

そのモリヒコの新店舗が〈札幌市民交流プラザ〉2階に開店した。カフェとレストランの業態の垣根を越えた、モリヒコ初のディナーレストラン〈DAFNE〉だ。店名は世界最初のドイツ歌劇のタイトル。

ぎょうざカレーが2020年についに東京進出か!?

札幌・狸小路で餃子専門店としてスタートした〈みよしの〉。創業10周年の1977年に新登場した伝説のメニューが「ぎょうざカレー」だ。その後、本州の大手餃子チェーンやカレー専門店の札幌進出にも怯まず、市民の胃袋をがっちり掴んだ三位一体の一皿は〈みよしの〉の超人気定番メニューに。餃子をたれではなく「ひとくちカレールー」に浸して食べるスタイルも生まれた。

昨年3月に都内百貨店で催された、高級食材が並ぶ北

札幌のおにぎりはデカい?

おにぎり、サンドイッチ、コッペパン。軽食の専門店が充実しているのも札幌の特長だ。特におにぎり専門店は多い。街で小腹が減った市民が向かうのは〈おにぎりのありんこ〉や〈セイコーマート〉のホットシェフ。札幌駅前の海産物専門店〈佐藤水産〉のおにぎりは午後早くにはほぼ売り切れる。

しかも、そのおにぎり、ちょっと大きすぎだ。近年、おいしくなったと話題の北海道米と、具のサケやたらこが特産物である地域特性からか

小麦粉と魚肉のハイブリッドは 札幌では当たり前なの?

札幌市民が本州のパン屋で気づくこと。「ちくわパンがない!」。ツナサラダやチーズが詰まったちくわ入りのパンは、あまりに日常すぎて、札幌固有であることを知らない人が多いのだ。一方、かまぼこの〈かま栄〉が、すり身をパンで巻いて油で揚げたパンロールは、地方発送できないため北海道でしか買えない。

ちくわパンは80年代に札幌・白石の焼きたてパンの〈どんぐり本店〉で生まれた札幌発祥惣菜パン。市内のほかのパン屋

旨い寿司を追求するR&D型寿司店 〈鮨ノ蔵〉がなんかすごいらしい。

「札幌で寿司を食す」。なんて淫靡な響きだろう。これだけで丼飯がお代わりできるほどのキラーワードだ。今あなたは脳内でどんな店のどんな握りを妄想しただろう? 暖簾をくぐると「いらっしゃい!」の声に迎えられ、こぼれ落ちるほどのイクラに責められるプレーか、背筋の伸びるしつらえの中“厳選された”ピチピチの素材を五感で堪能するイメージだろうか。

そんな喜びでは満たされなくなった上級者にも、寿司屋のカウンター