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2024年下半期の運勢は?七嶋ナオの12星座別ブルータス占い

2024年も早くも折り返し。毎週更新「ブルータス週間占い」が人気の占星術師・七嶋ナオさんが2024年下半期の運勢を12星座別に占います。太陽のいるサイン(星座)によって移り変わる運勢もカバー。より良い6ヶ月を過ごすヒントをどうぞ。

illustration: Aurélie Garnier / text: Nao Nanashima / edit: Motoko KUROKI

西洋占星術におけるシーズンは「春分」「夏至」「秋分」「冬至」の4つ。2024年下半期は、このうち夏至と秋分を軸に、まず6月21日(夏至)〜9月21日を前半、9月22日(秋分)〜12月20日を後半として運気を読んでいきます。

2024年下半期全体の運気

理想を描いて進む

凡て祈りて願ふ事は、すでに得たりと信ぜよ、さらば得べし

マルコ傳福音書11章24節『新約聖書』文語訳

理想とは、祈りのように願いを言葉にのせ、信じられる仲間と連帯し、世界を変えて得られるものです。

下半期、情報ネットワークによって流れてくるものに人々はたやすく共感してしまいます。そのため、印象操作やイメージ戦略に呑み込まれないように、事実を見極めて判断する意識が重要となります。

世の中に夢や希望を求める空気が広がっていきます。不正義に声をあげれば、たくさんの人の賛同を得られるでしょう。無理だと思わずに、まっすぐに理想を信じてみましょう。より良い社会のために動く人々への冷笑的な構えも、目立たなくなります。痛みや苦しみは共有され、大きなムーブメントが育っていきます。

社会の成熟を目指し、多くの人が草の根活動を始めていきそうです。たとえば政治教育への取り組みなど、次世代の育成に力が注がれそうです。

冥王星山羊座・水瓶座の影響

2020年12月に「風の時代」が始まり、まだまだ世の中は混乱した過渡期にあります。この下半期も、世の中の大きな流れを司る冥王星が山羊座エリアと水瓶座エリアを行き来しているため、まさに「時代の境目」。荒波にもまれながらも、希望が見えてくるときです。

冥王星が運行する水瓶座と山羊座、どちらも「社会構造」を示唆するものです。山羊座は縦方向のヒエラルキー構造と相性が良く、封建的でコンサバティブなパワーを有しています。枠にはまることを良しとし、規格に収まらないものをはじく性質です。

対して水瓶座が支えるのは、横方向に広がり多様性を内包する構造。次の時代へと吹き抜ける、革新的精神を持つ風を起こします。山羊座的な規範の枠を壊し、新しいルールを創るのが水瓶座の役割でもあります。

冥王星は9月に山羊座エリアに戻り、11月に再び水瓶座エリアに移ります。この約3カ月間は、新旧の価値観の対立が深まり、さまざまな分野でバックラッシュが起こりそうです。新自由主義や西洋中心主義に対して疑問の声が高まりますが、旧態から脱却するのはたやすくはないかもしれません。

11月に冥王星が水瓶座に入った後に、本格的に「新時代への移行」が始まります。マジョリティ対マイノリティという構図も崩れていくでしょう。

木星双子座の影響

2024年5月から2025年6月まで、木星(成長・拡大)が双子座エリアを運行します。そのため、下半期は爽やかな風が人々を繋ぐように、「言葉」と「物語」とが伝播していくでしょう。物語はいつでも、他者と出会うところから広がっていきます。その瞬間の、人と人、人とモノの間に生じる新鮮な風が双子座のエッセンスです。この下半期は、思い込みを壊していくエネルギーが社会に漲ります。

双子という「対になった人間」は、物事の二面性と、それぞれの面があってこそ成立するという思考を表してもいます。裏があるから表がある、黒があってこそ白が際立つ、といった考え方です。そのため双子座は、ひとつのルールや価値観を絶対視せず、多角的な理解を試みます。また、他者ととことん向き合おうとする態度ももたらします。

双子座に関連づけられるギリシャ神話のヘルメス神は、天界、地上、冥府を自由に行き来する伝令の神です。そのマントの色はグレーで、これは白(天)と黒(冥府)の中間を意味し、特定の階層に縛られないことを象徴するのでしょう。

双子座はまた、ヘルメスのように、フットワークが軽く好奇心旺盛。見知らぬものとの出合いを好み、常に「なぜ?」と疑問を持ち答えを探っていきます。下半期は、木星がそうしたエッセンスを増幅させます。国際交流や異文化理解が進みそうです。素直な好奇心に動かされる人、柔軟な姿勢で他者と対話する人が増え、新しい知識を得る喜びが世の中に溢れていくでしょう。

8月中旬(15日頃)には、双子座エリアで木星と火星が重なります。2天体は魚座エリアを運行する土星とぶつかり合う角度を取り、そこから、社会が大きく変わっていきそうです。9月には太陽乙女座と木星双子座と土星魚座とが激しく繋がり(Tスクエア)、太陽乙女座と冥王星山羊座、天王星牡牛座の聖なる三角形(グランドトライン)も続きます。社会の構造変化が加速度的に進みそうです。ただ、それが市民的活動の成長という形で表れるのか、搾取の強化として表れるのかは、情報を扱い受け止める人々の力にかかっています。

この半年間は、言葉の力や物語の力をどう使っていくべきか、しっかり考えることがテーマになります。

2024年下半期前半の運気

水面下で仲間と力をつける

みんなが、一ぴきの おおきな さかなみたいに およげるように なった とき、スイミーは いった。『ぼくが、めに なろう。』 あさの つめたい みずの なかを、ひるの かがやく ひかりの なかを、みんなは およぎ、おおきな さかなを おいだした

レオ・レオニ『スイミー』 谷川俊太郎訳

夏至の星図では、「身を守るためには、仲間と力を合わせ、一丸となる」がテーマです。「隠されたもの」や「深層意識」「不可知性」を意味する場所を、太陽(その時期のメインテーマ)が水星(知性・言語)と金星(愛と喜び)と寄り添って運行しています。

夏至とは、太陽が蟹座エリアに入る瞬間を指します。蟹座は、「庇護」や「養育する」というエッセンスを持ち、また、仲間を求め増やしていこうとする性質の星座(サイン)です。夏至から秋分までの間は、同じような魂や信念を持った人同士が水面下で連帯していくとき。人々が集まり、言葉を交わし、微笑み合う様子が浮かんできます。

天の高い位置には、海王星(夢・融解性)が輝き、世界中に幻を見せているかのようです。夢や理想を持たなければ、どんな未来も自ら創っていくことはできません。そして、その理想の描き方によって、社会の進む道筋も大きく変わるでしょう。この時期は、「こんな世の中だったら嬉しい」という希望を自由に思い描いてみましょう。

しかし、海王星の光は「まやかし」を見せることもあります。嘘や信憑性の低い話が流布しそう。自分たちがどんな思い込みを持っているのかを確認することで、客観的な判断ができるようになるでしょう。

試練や社会性を司る土星と、日常や大衆の心理を表す月が激しい角度でぶつかります。「海外の発想や技術を学び、取り入れるための訓練」がなされそうです。それは、政治感覚を養うものかもしれません。そこから新たな公的機関の設立への動きが生まれるかもしれません。

幸運(耕耘)を司る木星は、双子座エリアを運行し、水瓶座エリアを逆行中の冥王星(破壊と再生・運命)と緩やかに手を繋いでいます。世に溢れる情報から自分と自分のコミュニティに有益なものを選び取り、活用していくことができるでしょう。判断力が高まりそうな星の配置です。

2024年下半期後半の運気

物語を進める

私たちが本当のことを口にするのを怖れるのは、群れからはぐれては生きていけないという生存に関する本能が働くからだろう。と同時に、本当のことを聞きたい、言いたい思いも同様に強く持っているはずだ。真実の力強さを私たちは体認している。

尹雄大『聞くこと、話すこと。』

夏至以降に生まれた連帯が、さらに発展していく時期です。目標や理念を同じくする人々が、しなやかに活動の幅を広げていきます。

秋分図では、東の地平線上に、幸運(耕耘)の星・木星が輝いています。東の地平線は、「始まり」や「再生」といった意味を持った、占星術の重要なポイントです。木星は双子座エリア内の「労働者のデモ」という意味の度数に位置しています。この度数は、雑多な情報をまとめ世界を俯瞰する、双子座的な知性を表してもいます。

ここに入った木星の影響で、下半期後半タームは、言葉や情報が溢れる中でも揺るがずに前に進む力が与えられるでしょう。

月(日常・大衆)は双子座エリアを運行し、天秤座エリアの太陽と調和的に手を結びます。大勢の人の願いを叶え、表現していける配置。明確な意思表示ができ、遠くまで響く美しい声で世の中にメッセージを広げられるときです。

勇気と意欲の星である火星は、責任や社会性を司る土星と調和的に繋がっています。

いかなる権威にも何も分からずに従うことなく、批判し、必要であれば突き崩していく力が高まるでしょう。海外の活動が参照されるケースも出てきそうです。

水星(知性・コミュニケーション)と天王星(改革・刷新)は意気投合し、舞台裏でしっかりと作戦を練っています。良いコーチやメンターに支えられて自分の殻を破る人が増えそうです。世の中のニーズを汲み取り、新しい道を示す存在が現れる予感もします。地域を活性化する人材も育つでしょう。

牡羊座(3月21日~4月19日生まれ)

友達100人できるかな

友人に助けられるシーズン。様々なバックグラウンドの人と交流できるでしょう。交際範囲に変化も出てきそうです。

牡牛座(4月20日~5月20日生まれ)

ストレッチしながら進む

肩の力を抜いていろいろなチャレンジをしましょう。買い物のしすぎには注意。仕事の悩みも生まれますが、11月になれば覚悟が決まりそうです。

双子座(5月21日~6月21日生まれ)

運命の扉を開く

木星が巡り、12年に一度のチャンスタイム到来。やりたいことを積極的に進めてみましょう。11月に冥王星が水瓶座エリアに戻ると運命が動き出しそうです。

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蟹座(6月22日~7月22日生まれ)

隠者の賢さ

己の隠れた才能を育てることになるかもしれません。誰かと“秘密の共有”をすることで癒やされます。水面下で実力をつけていきたい時期。

獅子座(7月23日~8月22日生まれ)

明るい未来へ

背負っていた荷物を仲間と分担していけそうです。日々進化を続けつつ、未来が明るく見えてくるでしょう。

乙女座(8月23日~9月22日生まれ)

健康な自尊心をもって挑む

仕事運が上昇し、注目を集めることも増えるでしょう。自分を社会で活かす最適なかたちを確認したくなりそうです。

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天秤座(9月23日~10月23日生まれ

ナイスな方へ

勢いを増し、絶好調なターム。尻込みせずになんでも挑戦を。土星の影響で、細々とした用事を丁寧にこなすことも必要になります。

蠍座(10月24日~11月22日生まれ)

喜びと驚きと

今いる環境を新鮮な気持ちで見つめられます。いつもより社交的な気分に。ただ、冥王星によって家族の問題が浮上するかもしれません。

射手座(11月23日~12月21日生まれ)

揺らぎの容認

様々な人と交流していく半年間。多くを学べるでしょう。人間の心や考えの移ろいやすさを受け入れることで良い関係を築けるはず。

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山羊座(12月22日~1月19日生まれ)

新しい自分と仲良くなる

上半期で刷新された価値観をなじませていくターム。利他的、奉仕的な姿勢でいることが運気を上げる鍵となります。

水瓶座(1月20日~2月18日生まれ)

嵐を乗り切るための光

木星が爽やかな風を送ってくれます。縛りをほどき、自由を喜べるときとなるでしょう。11月には数年来の悩みを手放せそうです。

魚座(2月19日~3月20日生まれ)

鍛えて進む

能力をきちんと活かす訓練のようなシーンが増えそうです。苦難はあるかもしれませんが、真剣に向き合うことで喜びが増していきます。

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