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野菜やフルーツのソースに、チーズのせ⁉目と舌で楽しむ変わり種餃子のお店3選

カリッとした焼き目とモチモチの皮のギャップ。噛むと溢れる肉汁と野菜の甘味。包めば尊し、さては焼けばやんごとなき。旨味と愛情を皮に詰め、丁寧に焼き上げた21皿を紹介。

photo: Kazufumi Shimoyashiki, Koh Akazawa / text: Koji Okano

PAIRON(飯田橋)

魅力は肉汁だけにあらず。いにしえの漢方使いも光る

〈PAIRON〉の顔、白龍餃子の醍醐味といえば、豚コラーゲンの肉汁。すべては、この旨味のジュースのために思案され、口に運ぶまで一滴もこぼれないように皮は厚めだ。もう一つ、白龍餃子を「変わり種」たらしめるのが漢方薬。ニッキが独特の風味を醸す。

この2つをスムーズに楽しめるように、餃子は一度ゆでて皮の食感をなめらかに。皮が重なった部分は加熱すると硬くなるためヒダはつけない。焼き時間はごく短く、薄い焦げで小麦の風味を引き出してから提供する。

PAIRON(飯田橋)の白龍餃子

焼き餃子1人前4個 429円。(寸)7cm、(皮)厚、(ヒダ)無、(具)普。

クレイジー餃子(金町)

中国・東北地方の家庭料理⁉甘酒が染み込んだ餡を堪能

店内の由来にもなっている、看板メニューのクレイジー餃子。はちゃめちゃな餃子が出てくるのかと思いきや、実は、店主の席石楠さんが家庭で親しんだ“おふくろの味”を再現したもの。

「僕の故郷は中国・瀋陽で、満州族。遊牧民も多くいるため、チーズもよく食べるんです」。豚肉ベースの餡にアスパラとエビを加え、焼き面にチーズをのせ羽根を付ける。また餡からほとばしる液体は、肉汁ではなく、中国の甘酒・酒醸。独特の甘い風味で、口当たりがマイルドになるのだ。

クレイジー餃子(金町)のクレイジー餃子

焼き餃子1人前5個 638円。(寸)10cm、(皮)薄、(ヒダ)8、(具)普。

鮮菜(葛西)

野菜やフルーツのソースで、定番餃子が劇的に変わる

13種以上の野菜をブレンドした「鮮一」、10種以上の果物を加えた「鮮次」、その2つを合わせた「鮮吉」。〈鮮菜〉の店主・小滝明さんは、この3種のオリジナル調味料を餃子に生かす。これらをカレーや海鮮チーズトマトの餃子の餡に加えれば、スパイスや野菜のフレーバー、チーズのコクがグッと増すのだ。

餃子盛り合せスペシャルは、自家製調味料入り餃子のほか、レバーの炭火焼きで作るレバニラ餃子やラム餃子、アスパラ貝柱餃子やカニクリーム餃子が楽しめる。

鮮菜(葛西)の餃子盛り合せ スペシャル

焼き餃子1人前7個 1,000円。(寸)8cm、(皮)厚、(ヒダ)12、(具)普。