PAIRON(飯田橋)
魅力は肉汁だけにあらず。いにしえの漢方使いも光る
〈PAIRON〉の顔、白龍餃子の醍醐味といえば、豚コラーゲンの肉汁。すべては、この旨味のジュースのために思案され、口に運ぶまで一滴もこぼれないように皮は厚めだ。もう一つ、白龍餃子を「変わり種」たらしめるのが漢方薬。ニッキが独特の風味を醸す。
この2つをスムーズに楽しめるように、餃子は一度ゆでて皮の食感をなめらかに。皮が重なった部分は加熱すると硬くなるためヒダはつけない。焼き時間はごく短く、薄い焦げで小麦の風味を引き出してから提供する。
焼き餃子1人前4個 429円。(寸)7cm、(皮)厚、(ヒダ)無、(具)普。
クレイジー餃子(金町)
中国・東北地方の家庭料理⁉甘酒が染み込んだ餡を堪能
店内の由来にもなっている、看板メニューのクレイジー餃子。はちゃめちゃな餃子が出てくるのかと思いきや、実は、店主の席石楠さんが家庭で親しんだ“おふくろの味”を再現したもの。
「僕の故郷は中国・瀋陽で、満州族。遊牧民も多くいるため、チーズもよく食べるんです」。豚肉ベースの餡にアスパラとエビを加え、焼き面にチーズをのせ羽根を付ける。また餡からほとばしる液体は、肉汁ではなく、中国の甘酒・酒醸。独特の甘い風味で、口当たりがマイルドになるのだ。
焼き餃子1人前5個 638円。(寸)10cm、(皮)薄、(ヒダ)8、(具)普。
鮮菜(葛西)
野菜やフルーツのソースで、定番餃子が劇的に変わる
13種以上の野菜をブレンドした「鮮一」、10種以上の果物を加えた「鮮次」、その2つを合わせた「鮮吉」。〈鮮菜〉の店主・小滝明さんは、この3種のオリジナル調味料を餃子に生かす。これらをカレーや海鮮チーズトマトの餃子の餡に加えれば、スパイスや野菜のフレーバー、チーズのコクがグッと増すのだ。
餃子盛り合せスペシャルは、自家製調味料入り餃子のほか、レバーの炭火焼きで作るレバニラ餃子やラム餃子、アスパラ貝柱餃子やカニクリーム餃子が楽しめる。
焼き餃子1人前7個 1,000円。(寸)8cm、(皮)厚、(ヒダ)12、(具)普。