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グルマン温故知新:中目黒〈料理や、小料理や〉日常にこそ欲しい、食べ疲れない優しさ

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「1万円以下の和食コース」。酒の品揃えが抜群で、軽やかで優しい料理が魅力的。左党にとってもハッピーメーカー的存在に。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Mamiko Kume

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料理や、小料理や(中目黒)

日常にこそ欲しい、食べ疲れない優しさ。

中目黒の野沢通り沿いにオープンしたこちらは、ソムリエで日本茶インストラクターの永峯千夏さんと料理人の山口大志さんがタッグを組む和食店だ。

10品前後のコースは「家庭料理以上だけれど、主張しすぎず、食べ疲れないような味わいと構成を心がけます」と山口さん。季節の新鮮な野菜や魚介を中心に、塩味や油脂を控えた料理は舌に優しく、素材の滋味そのもの。カツオだしをベースにサバ節、宗田節、鶏だしや乾物をそれぞれ使い分け、旨味の輪郭はくっきり立たせるのがいい。

酒は永峯さんが担当。推しにするお茶割りは、例えば、香ばしくまろやかな欧樽熟成の米焼酎〈きらら〉に、旨味強めで香り優しめな宮崎のお茶〈はると34号〉を。福島のブレンデッドウイスキー〈山桜 黒ラベル〉には、葉と枝を燻した黒文字番茶を、という具合に組み合わせて、新しい領域を開拓中だ。

腹八分と余白を残し、美酒で心を満たす。その意気やよし。

中目黒〈料理や、小料理や〉料理人の山口大志さん。
韓国料理の経験もある料理人の山口大志さん。
中目黒〈料理や、小料理や〉店内
建築家の丸恭子さんがデザインした店内。2階には個室のテーブル席もあり。

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