Eat

Eat

食べる

グルマン温故知新:東銀座〈パ・ロワン〉つまみはレストラン級、立ち飲みワインバー

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「古典志向のカウンター酒場」。人気ビストロの2号店の立ち飲み中心の8坪ワインバー。小皿つまみにクラシックへの敬意が感じられ、カウンターに立つ女将の接客が小気味いい。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Kei Sasaki

連載一覧へ

pasloin(東銀座)

つまみはレストラン級、立ち飲みワインバー

店名はフランス語で「遠くない」の意味。スタッフとゲストの間も、ゲスト同士の距離も近い、小さな店。連夜満席の本店〈ビストロ シンバ〉までも、一本道で徒歩5分と、遠くない。

オーナーの菊地佑自シェフが、〈シンバ〉を開いた2015年から構想していた2号店。食事のウェイティングやディジェスティフにも使え、一杯だけでも寄れる立ち飲みワインバーだ。本店で仕込み、注文後に仕上げるつまみは、シャルキュトリーなどビストロの定番が中心。付け合わせのピクルスの酸味や、アツアツの一品に効かせるエシャロットの香味など、シンプルなのにはっとする味に〈シンバ〉イズムが貫かれている。

店長は、菊地シェフの右腕として6年活躍してきたサービスの高山南美さん。スマートかつ快活な高山さんの仕事っぷりが、店の軽快なリズムを作っている。ワイナリーのカーヴを模した珪藻土の空間と、窓から望む首都高の景色のギャップも東京らしい。

東銀座〈pasloin〉サービスの高山南美さん(左)と調理の内田開さん(右)
高山さん(左)が常駐、調理は内田開さん(右)ら〈シンバ〉厨房スタッフが交代で担当。
東銀座〈pasloin〉店内
小さな店だが外が見え開放感あり。

連載一覧へ