こんにゃく寿司とかき氷 KON（幡ヶ谷）
相手はこんにゃく寿司、という天晴れなコンビ
ちょっぴり郷愁を感じる幡ヶ谷の商店街の一角にある古民家が、目指す〈KON〉だ。昔の姿を残しつつ店舗にしていて、何とも落ち着く雰囲気。実はここ、刺繍家の小林モー子さんが開いた店だ。
ここ10年ほど、ポップアップショップを開いている熊本・阿蘇で出会った郷土料理のこんにゃく寿司と、ゴーラーなら知らない人はいない代々木公園〈セバスチャン〉監修のかき氷を組み合わせるなんて、粋だねぇ。「こんな店知ってるよ」と自慢したい。
「季節限定 桜ミルクとピスタチオ」春爛漫のかき氷。濃厚なピスタチオソース、甘酸っぱいイチゴのペースト、優しい甘さの桜ミルクソース、トップに、桜餅をイメージした塩けのある桜あんのソース。食べ進むにつれていくつもの味が出てくる仕掛け。ソースはすべて、〈セバスチャン〉製。何たる贅沢。〈福岡茶酒房・万〉の日本茶付き。2,200円 
「〈福岡茶酒房・万（yorozu）〉のお抹茶と最中」金沢から取り寄せた、招き猫と松ぼっくりの愛らしい最中の皮に、京都から取り寄せた小豆あんときんとんあんをたっぷり挟んだサクサクの最中と、〈万〉の白茶を用いた旨味の強いクリーミーな抹茶のセット。1,500円 
「こんにゃく寿司と南関いなり」モー子さんが毎朝欠かさず、味のチェックをするというこんにゃく寿司は、大葉とわさび入り。おいなりさんは、江戸時代から伝わる熊本・南関町の南関揚げをふっくら炊いた一口サイズ。〈万〉の日本茶付き。1,700円
こんにゃく寿司は、阿蘇にある〈Café TIEN TIEN〉店主の山田眞由美さん監修。おいなりさんともども、小ぶりで軽やかで食べやすい。セットについている日本茶と店頭販売の茶葉は、福岡〈万〉の徳淵卓さんのチョイスによるもの。
そもそもは「お酒のかき氷を作りたい」という思いから始まったこの店。ともかく、モー子さんの幅広い人脈で成り立っている、世にもユニークな店である。
