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曳舟〈志゛満ん草餅〉“じゃない方”のあんこ菓子。伝統の味とともに愛される下町の銘菓

年中手に入る、有名店の“じゃない方”と看板メニュー。
初出:BRUTUS No.954「なにしろあんこ好きなもので。」(2022年1月11日発売)

Photo: Wataru Kitao, Natsumi Kakuto / Food: Mika Ninomiya / Text: Mae Kakizaki

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志゛満ん草餅(曳舟)

伝統の味とともに愛される下町の銘菓

明治2(1869)年、隅田川の渡船場近くで草餅を供する茶店としてスタート。看板商品である草餅は、今なお創業当時の製法を継承する。餡を作る際は、あえて渋切り(小豆のゆで汁を捨てること)を行わない。そうすることで、「ヨモギの香りに負けない、ガツンとした小豆の味になる」と4代目の鈴木健志さん。

一方、店の新たな名物にと25年前に誕生した栗きんとんどら焼は、青エンドウ豆を使った緑色の餡が特徴的。皮のしっとり感を生かすような、さらっとした食感の餡と蜜栗、バタークリームが三位一体となっている。

じゃない方

東京〈じまん草餅〉栗きんとんどら焼
栗きんとんどら焼
卵をたっぷり使ったふわふわの皮に、蜜漬けの栗を丸ごと1個サンド。あっさりとしたうぐいすあんと、濃厚なバタークリームがアクセントになっている。1個250円。

看板菓子

東京〈じまん草餅〉草餅
草餅
中にこしあんが入った餡入りと餡なしがある。使用するヨモギは新潟や北海道など時期ごとに産地が異なるため、季節によって味や香り、食感の違いが楽しめる。1個175円。

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