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歴史と自然が共存する石見の野山の幸を。島根〈Eis&Café Bäckerei Konditorei Hidaka〉

日本各地で、個人で営む専門店が活気づいている。地産の食材がそのままアイスの個性になる。作り手の背景も、アイスの数ほど多様。なぜ、どんなアイスを作るのか、それぞれのアイスと人の物語。

初出:BRUTUS No.913「本当においしいアイスクリーム」(2024年6月3日発売)

photo: Yayoi Ayukawa / text & edit: Mutsumi Hidaka

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Eis&Café Bäckerei Konditorei Hidaka

歴史と自然が共存する石見の野山の幸を

世界遺産・石見(いわみ)銀山のお膝元、今は約400人が伝統的な町並みに暮らす大森町でジェラートを作るのは日高直子さん。ドイツで製菓職人として6年の経験を積み、資格を取得したマイスターだ。

裏山で摘むヨモギやベリー、民家の庭に実るアンズやハッサク、近隣に位置する温泉津町(ゆのつまち)のメロンや三瓶(さんべ)高原のルバーブなど、目と手の届く距離の素材から唯一無二のフレーバーを生み出す。その味わいを支えるのは〈木次乳業〉のパスチャライズ牛乳。低温殺菌ならではのさらりとした口当たりがジェラートにみずみずしさをもたらす。

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