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天川村で育まれる素材を、料理人の感性で融合する。奈良〈TENKARA GELATO〉

日本各地で、個人で営む専門店が活気づいている。地産の食材がそのままアイスの個性になる。作り手の背景も、アイスの数ほど多様。なぜ、どんなアイスを作るのか、それぞれのアイスと人の物語。

photo: Kiyoshi Nishioka / text: Mako Yamato / edit: Mutsumi Hidaka

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TENKARA GELATO

天川村で育まれる素材を、料理人の感性で融合する

店主の砂山利治さんはフランスの星付きレストランで活躍してきた料理人。寿司職人である妻、畠中亜弥子さんの実家がある天川村でオーベルジュを開くべく移住したのが2023年のこと。

亜弥子さんの地元愛を受けて利治さんが作り上げたジェラートは、料理人ならではの感性が生み出す深い味わい。例えば人気フレーバーの《薪ミルク》は、林業が盛んな地ならではの間伐材を薪にして牛乳を燻(いぶ)したもの。飛鳥時代から伝わる民間薬「陀羅尼助(だらにすけ)」の原料、キハダの実を合わせたチョコレートはほかにはない爽やかさが余韻に残る。

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