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あんこ菓子とペアリング酒。〈薫風〉〈バー ドラス〉〈かんたんなゆめ〉で実食!

同じ種類でも地域ごとに色があって、店ごとに趣向が凝らされるのもあんこ菓子ならではの魅力。さまざまなあんこ菓子を比較します!

Photo: Kazuharu Igarashi / Text: Koji Okano, Kei Sasaki(DORAS)

薫風(千駄木)

果物・スパイスが効いたあんこに、日本酒を。

皿の上にはスパイスとドライフルーツの入った「白羊羹」に、錦玉羹の中のゴボウの断面が存在感を放つ「ごぼう夢」、生地の大半が餡からなるイチジクとクルミ入りの「焼浮島」。

イートインで楽しめるお試しセットには、3種類の和菓子が盛り込まれ、店主・つくださちこさんがおのおのに合う日本酒を選んでくれる。

「和菓子にスパイスや果物、野菜を使うのは伝統的な手法。その風味を生かすと、お酒に合います」。日本酒は幅広い銘柄を揃え、1月ならイチゴの最中など、季節の和菓子もオンメニュー。四季を通じ、多様なマリアージュに出会える。

かんたんなゆめ(日本橋)

爽やかな酸の練り切りを洋の酒に合わせる。

煉羊羹に浮島、練り切りなど、日本のあんこ菓子の名前が並んだメニュー。しかし店主・寿里さんの甘味は、和洋を大きくクロスオーバーする。

春を告げるウグイスを象った練り切り「嬉々」の中には、レモンピールとクリームチーズの黄身あんを忍ばせる。「爽やかな風味に、ジンをペアリングしませんか?」。そのジンも旨味とコクの強い八女茶で割るから、黒胡麻煉羊羹やつぶあんサンドとも組み合わせやすい。

ちなみに店舗の入る築80年のビルは、日本橋エリアの再開発で2023年には解体予定。期間限定の甘味と美酒に出会いに、ぜひ訪れたい。

バー ドラス(浅草)

コニャックの味を膨らませる自家製羊羹。

バーで羊羹?しかも自家製と聞いて二度驚く。オーナーバーテンダーの中森保貴さんがコニャックのために作る、通称“ドラヤ”の羊羹は、いわく「味の増幅装置」。

コニャックを味わう時にえぐみの原因になる口の中の水分をぬぐい、甘さで覆うことで、ブドウの果実感がよりクリアに浮かび上がるのだ。店で扱うコニャックは、自らフランスを旅し、生産者から直接買い付けたもの。

「造り手の丹精の結晶を、最大限においしく」という思いと、浅草生まれ、和菓子に馴染んで育ったバーテンダーの粋が生んだ極上のアテ。フランス人に教えたい!