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江古田〈ペドラム〉で味わうイラン料理。WORLD GOURMET GUIDE Vol.12

世界中の料理店がギュッと集まる町、東京。1ヵ国1店舗、計30ヵ国を巡る食の旅へとご案内。その国のことをより深く知るための音楽・映画・本も、各分野のプロがセレクトしました。次の週末は、思い立ったらすぐ行ける外国へ。

photo: Kenya Abe / text (restaurant): Ai Sakamoto / text (culture): Ryota Mukai

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イランについて

日本の4.4倍の国土(約165万km2)に、約8,400万人が暮らす。首都テヘラン。ペルシャ帝国繁栄の地で、ペルシャ人を中心にさまざまな民族が集まることから食文化も多彩。ハーブや香辛料を使った穏やかな味つけの料理が多く、辛さはほとんどない。日本人の口にもよく合う。

ペドラム(江古田)

テヘラン出身、来日30年のシェイキ・レザさんが「おいしいペルシャ料理を食べてほしい」と2019年にオープン。ケバブや煮込みといった定番メニューを中心に、独自のアレンジを加えた料理を出す。特筆すべきはその複雑な味わい。香辛料やハーブ、フルーツが生み出す味のレイヤーは独特で、食べるほどクセになる。

江古田〈ペドラム〉店内
江古田〈ペドラム〉店内

イランを楽しむ映画

『別離』

国を代表するアスガー・ファルハディ監督作。離婚の危機に直面した夫婦を中心に描くシビアな物語。「イスラム社会独特の慣習も垣間見えますが、男女の関係のもつれは洋の東西を問わないもの。イランを身近に感じられます」(矢田部)

映画『別離』
©2009 Asghar Farhadi

セレクター:矢田部吉彦(前東京国際映画祭作品選定ディレクター)
やたべ・よしひこ/2021年よりフリーランス。不定期で映画上映会を開催。

ペルシア語で言ってみよう

現地の言葉で「ありがとう」:モタシャッケラム

現地の言葉で「おいしい」:ホシュマゼ

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