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週末の酒がうまい、BRUTUSの聞くレシピ Vol.10「キッチンで赤ワインを飲みながら作る、イタリアのおつまみ・オリーヴェ・アスコラーナ」

最近、周りに料理上手な友達が増えてきた。どこの料理人から教わったのか、ちょっとしたひと手間で、ゲストを喜ばせたりして、なんだか羨ましい。自慢の一品をサラッと作れるスキルがあれば、週末の酒はもっとおいしくなるはずだ。気負わず簡単に作れる、とっておきのレシピを教えてくれるのは、料理家で〈and recipe〉主宰の山田英季さん。さて、今回のメニューは……。前回の「夏の終わりに楽しむ、巨峰のモヒートとアーモンドとクリームチーズのブルスケッタ」も読む。

photo&text&recipe: Hidesue Yamada

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前略、みなさまは台風などの被害はありませんでしたしょうか?ぼくは、自宅でまさかの雨漏りに見舞われ、キッチンから鍋やボウルを引っ張り出して、ポタポタと落ちる雫と格闘しておりました。

この記事を読んでくださっているということは、みなさまは無事に過ごしていらっしゃることと思い、少し安心です。さて、今日は少し涼しくなってきたこともあり、ワインは白より赤を傾けることが多くなりました。

ということで、キッチンで赤ワインを飲みながら、イタリアのおつまみ「オリーヴェ・アスコラーナ」を作りたいと思います。

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どんな料理かを簡単に説明すると、オリーブの肉詰めフライ=美味しい一品です。では作っていきます。

まず、水に種を抜いたグリーンオリーブを15分ほどつけて塩抜きします。次の準備まで時間があるので、赤ワインを開けて飲み始めちゃいましょう。
カンパイ!

塩が抜けたら、オリーブの水分をキッチンペーパーで拭きとります。ボウルに合挽き肉、粉チーズ、塩、黒こしょうを入れて、粘り気が出るまで混ぜたら、オリーブに詰めていきます。一気に入れるより、少しずつ指で押し込むようにするとしっかりと詰まります。

肉を詰めたオリーブに、小麦粉、溶き卵、すり鉢で細かくしたドライパン粉の順で衣をつけます。

フライパンにオリーブオイルと潰したにんにくを入れて、弱火でにんにくの香りをオイルに移していきます。このときに、ローズマリーやローリエを入れるとより香り良く仕上がりますのでおすすめです。

にんにくがきつね色になってきたら、衣をつけたオリーブを加えて、転がしながら3分ほど揚げ焼きにします。

出来立ては格別なので、いただきましょう。カリッとした食感の次にオリーブの華やかな香りと、チーズをまとった肉汁が口の中に広がります。もう赤ワインを飲まずにはいられません。みなさまも最高の時間をぜひ、お楽しみください。

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キッチンで赤ワインを飲みながら作るイタリアのおつまみ「オリーヴェ・アスコラーナ」(オリーブの肉詰めフライ)

キッチンで赤ワインを飲みながら作るイタリアのおつまみ 「オリーヴェ・アスコラーナ」(オリーブの肉詰めフライ)

材料 2人分


・グリーンオリーブ……20粒(種抜き)
・合挽き肉………………100g
・小麦粉…………………適量
・卵…………………1個
・ドライパン粉…………適量
・にんにく………………1かけ
・揚げ油…………………適量(できればオリーブオイル)
〈A〉
・粉チーズ………………大さじ3
・塩………………………少々
・黒こしょう……………少々

作り方

1.ボウルに合挽き肉と〈A〉を入れて、粘り気が出るまで混ぜる。
2.グリーンオリーブに1を詰め、小麦粉、溶き卵、ドライパン粉の順につける。
3.フライパンにオリーブオイルと潰したにんにくを入れ、弱火でにんにく香りをオイルに移す。
4.オリーオイルが温まったら、2を入れて転がしながら3分ほど揚げ焼きにする。

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アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ
今回の赤ワインはイタリア・ヴェネト州の「アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ」。複雑で力強いアロマが特徴の、フルボディのワイン。

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