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信頼できる目利きがいる器の店。富山〈CARGO〉

旅の目的地になる、魅力的な器の店が増えている。BRUTUSが注目したのは信頼のおける目利きが営み、店頭に立つ現代器作家のギャラリー&ショップ。彼らは、今どんな80〜90年代生まれの新世代作家に注目しているのか?器のこと、作家のことを聞いてみよう。

photo: MEGUMI / text & edit: Ai Sakamoto

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地に足のついた暮らしが生む力強く、ピュアな器を求めて

富山駅から車で約15分。市街地から少し離れたエリアにあるにもかかわらず、〈CARGO〉には県内外から多くの人が訪れる。ジョージ・ピーターソンのスツールに浜名一憲の大壺、富山で教鞭を執るガラス作家ボイド・スギキ&リサ・ゼルコウィッツ夫妻の器、上田勇児の造形、サボテンを模した山崎悠人の木彫。店主・野村晃二朗さんのエッジの効いたセレクションに、心躍る。

そんな野村さんの作家選びは、その人の暮らしに触れることから始まる。「気づくと、自然に寄り添い、地に足のついた暮らしをしている人が多いですね。野性的というか(笑)」

器作家で特に信頼を寄せているのが、滋賀県信楽において独自の技法でスリップウェアを作る山田洋次と、静岡県伊豆の国市で自ら掘った土と集めた薪で焼き物を生み出す渡辺隆之。いずれも土もの特有の力強さがある器で、手に取ってはもちろん、料理を盛り付けてもしっくり馴染む。

「暮らしと作品作りが不可分でバランスがいいんです。作意のようなものがないから、器に純粋さがある。そういう人に惹かれるし、応援していきたいと思っています」。

富山〈CARGO〉オーナー・野村晃二朗
店主・野村晃二朗さん。店内の棚には杉田明彦の漆器や渡辺遼によるアルミの皿も。

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