外出してでも本を読みに行きたくなるあの場所
〈世田谷公園の噴水前〉や〈twililightの屋上〉といった野外は、読書で反応した思考の散歩にうってつけです。頬を撫でる風、移り変わる光や雲に、思いを託すことができるから。
〈カフェアンジェリーナ〉のように用事で初めて降りた駅の喫茶店も読書に向いている。目的地と駅の最短距離を往復することもできるけど、せっかくだし、目についた喫茶店で本を開くと、馴染みのない街でソワソワしている心が文章を貪(むさぼ)っていく。読んだ言葉が杖になり、自分の内へ、これからの世界へ思考が歩む。店を出た時には街と自分のチューニングが合っている気分に。
〈武蔵野プレイス〉のような図書館は思考の連鎖を促す読書に最適な場所。ページを開き、何かを思いつき、それについて書かれた本を探しに行くと、本棚には気になる関連書籍がずらり。無限に読み続けることができる天国。
天国といえば〈小杉湯原宿〉も。原宿の真ん中で、まとっていた外向きの自分を洗い流し、冷え固まった心身を解きほぐす。待合室で読むのはもっぱら詩集。リフレッシュした自分に、意味を超えた詩の言葉が染み渡るから。リフレッシュという意味では旅先も読書に似合う。日常から解放されて自分と向き合うことができるから。
〈ロイヤルホスト羽田空港店〉の窓側の席で、離着陸する飛行機を眺めながら、本を読み、思考を羽ばたかせる。好奇心さえ忘れなければ、たとえ飛行機に乗らなくても、どこにだって飛び立っていける。本の中で。





