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根本宗子のあまい東京記:浅草で出会い、晴れて偏愛菓子に仲間入り

根本宗子が思い出のスイーツを綴る連載。前回の「親子して素通りできない新橋の最愛菓子」を読む。

illustration: Michiko Furutani / edit: Emi Fukushima

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〈龍昇亭 西むら〉の「羽衣 茶」

〈龍昇亭 西むら〉の「羽衣 茶」

1854年創業の老舗和菓子店で通年販売される焼き菓子。上品な甘さの杏ジャムを、軟らかい舌触りの素朴なブッセで挟んでいる。店舗は雷門のすぐ向かい。1個190円(本店 TEL:03-3841-0665)。

浅草で出会い、晴れて偏愛菓子に仲間入り

先日浅草の服屋で働く友人と会った時に、「これ最近ハマっている大福、ねもちゃんにもあげる〜」とおいしい大福をもらった。私は彼女のおすすめを大変信頼しているのでもらった大福はもちろんおいしくいただき、後日そこの和菓子店を実際に訪れてみることにした。

浅草といえば〈アンヂェラス〉が大好きだったので近くに行くと必ず寄っていたのだが、数年前に閉店してしまって以来、あまり足を運ばなくなっていた町だった。久々に行く浅草はすっかりコロナ前の賑わいを見せていて、なんだか嬉しくなり私もブラブラと散歩をしてお目当ての〈龍昇亭 西むら〉に立ち寄った。

この日もう大福は売り切れてしまっていたのだが、「羽衣」といういわゆるブッセのようなふかふかしたお菓子が並んでおり、杏(あんず)ジャム味に惹かれて「羽衣 茶」を購入。家に帰ってほうじ茶と一緒に食べたところ5個くらい一気に食べてしまいたくなる軽さとおいしさで、とっても幸せな気持ちになりました。

昔ながらの優しい味わいと、浅草にまた一つ好きなお菓子屋さんができたという喜びからすごく心が満たされた。杏ジャム味の横にはチーズ味もあり、次はそちらもぜひ食べたい。

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