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根本宗子のあまい東京記:親子して素通りできない新橋の最愛菓子

根本宗子が思い出のスイーツを綴る連載。前回の「名作と最愛みやげに、ワクワクする日本橋」を読む。

illustration: Michiko Furutani / edit: Emi Fukushima

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〈巴裡 小川軒〉の「元祖レイズン・ウィッチ」

〈巴裡 小川軒〉の「元祖レイズン・ウィッチ」のイラスト

1905年創業の洋食店〈小川軒〉にて考案されたロングセラー商品。肉厚のレーズンと上品な甘さのクリームを、濃厚なバターが香るクッキー生地でサンド。5個780円(新橋店 TEL:03-3571-7500)。

親子して素通りできない新橋の最愛菓子

皆さんにとってのレーズンサンドの王様はどこのお店のものでしょうか?

北海道のお土産の定番、〈六花亭〉のバターサンドと答える方も多いのではないでしょうか?あれもとんでもなくおいしいお菓子ですよね。でも私の中のレーズンサンドの王様は〈小川軒〉のものなのです。

この連載でたびたび家族の話を書いてきましたが、私の母は私以上にお菓子が大好きで、私が小さい時からお菓子を買いに車を走らせる女でした。

「今日は新橋を通るから〈小川軒〉に寄ります。売り切れてませんように!」と言い、よく買っていたのがこのレイズン・ウィッチ。気にして歩かなければ素通りしてしまうような店構えなのも好きなポイント。

サクサクのクッキー部分だけでも最高なのに、そこに洋酒漬けの肉厚のレーズンがこれでもかってくらい入っていて、バターのくどさが全然ないんです。2個3個と手が伸びてしまいます。ほかのってなかなか2つ食べられないんですよ。

あとお店の箱やロゴもとっても好きで、シンプルなんですがあの箱を開ける瞬間ふわっと香るバターの匂いが疲れも吹き飛ばしてくれます。ずっと変わらぬ味って本当にホッとさせてくれます。

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