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「ハードリカー大図鑑」焼酎編。芋らしさを誇る剛の酒と、流麗さを誇る芋の大吟醸

日本を代表するハードリカー、焼酎をヌキにして「ハードリカー大図鑑」とは名乗れない。そして今や、老若男女の焼酎好きから厚い支持を集めているのが「芋」。素材の持ち味を生かした伝統的な焼酎から新時代を感じさせる華やかな逸品まで、日本が誇るハードリカーがココに集結。米・麦・黒糖の注目株のチェックもお忘れなく。

illustration: Shinji Abe(karera) / photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Akio Mitomi, Chise Nisinoiri, Ryota Mukai / edit: Kaz Yuzawa

寿
(尾込商店)

しっかりした芋の風味を
お湯割りで柔らかく。

芋焼酎では少し柔らかめの一本。かめ仕込みで「手塩にかけるように焼酎を育てる」蔵がある南九州市川辺町では、誰もがお湯割りでまろやかさを楽しんでいる。

焼酎〈寿〉
寿 | 25度、1,800ml。

六代目百合
(塩田酒造)

180年の歴史ある蔵が一本にすべてを懸けた、
これこそが芋焼酎!

鹿児島・上甑島に天保年間から続く蔵元産。白さつまを使用したこの一本だけを造る。ストレート、ロック、お湯割りでどっしりとした味わいが楽しめる。

焼酎〈六代目百合〉
六代目百合 | 25度、1,800ml。

旭萬年 黒麹
(渡邊酒造場)

芋焼酎は農業でもある。
芋の鮮度が生命線。

サツマイモはなんと自家栽培!宮崎県の畑で作るフレッシュな黄金千貫を、深いコクがあって香り高い黒麹で発酵させる。クラシックな濃い味わいはぜひお湯割りで。

焼酎〈旭萬年 黒糖〉
旭萬年 黒麹 | 25度、1,800ml。

伊勢吉どん
(小牧醸造)

清冽な水を使い、
かめで仕込んだ地元の定番。

秋収穫芋の新酒をいち早く出す霧島市牧園町の蔵が、黄金千貫を使い初代の名を冠して送り出す、しっかり系。鉄瓶で沸かしたお湯で割ると格別な味わいに。

焼酎〈伊勢吉どん〉
伊勢吉どん | 25度、1,800ml。

三岳
(三岳酒造)

原生林に濾過された特別な水が呼ぶ、
爽やかな酔い心地。

世界遺産の屋久島で銘水百選の水を用い造られた飲み口のスムーズさと、芋焼酎としての旨味には定評がある。お湯割りでもどんな飲み方でもオールマイティ。

焼酎〈三岳〉
三岳 | 25度、1,800ml。

Column:1

芋焼酎、原料の芋には色々あってな。

芋焼酎の約9割に使われるサツマイモ「黄金千貫」は、皮から芯まで白い白芋。デンプンが多くアルコール発酵に有利なため1980年代以降、主流の原料となった。

焼き芋などでお馴染みの皮が赤く実が白い紅芋は、熟成すると糖分を増すので、出来上がった焼酎にもほのかな甘味と花のような香りが加わる。

実が紫色の紫芋は赤ワインの香りや酸味が特徴、橙色なら甘酸っぱくフローラルな香りのオレンジ芋に分類される。焼酎を選ぶ際には原料芋の種類にも注目してみると、それぞれの個性がさらに深く楽しめるはずだ。

芋焼酎の原料になる芋
(右上から時計回りに)白芋、オレンジ芋。紫芋、紅芋。

なかむら
(中村酒造場)

凝縮された旨味の秘密は、
オールドスクールな手で造る麹にあり。

1888年に創業した鹿児島県にある蔵元。機械化が進む麹造りも、細かな味の調整のために今でも変わらず手造りしている。おかげで濃い旨味が口の中でパッと広がる。

焼酎〈なかむら〉
なかむら | 25度、1,800ml。

サニークリーム
(国分酒造)

酒造と酒屋が造った、まるでバナナな一本。
こんな焼酎があった!

国分酒造と伊勢五本店によるコラボ第3弾。酵母から造るのが特徴で、今回は甘いバナナのような香りに仕上がった。冷やしてソーダ割りにするとおいしい。

焼酎〈サニークリーム〉
サニークリーム | 28度、720ml。

知覧Tea酎
(知覧醸造)

お茶作りと焼酎造りの二刀流。
お茶割り? いや、違うんです。

お茶農家出身の杜氏自身が育てる茶葉を焼酎に。芋とともに一番茶葉を加えてもろみを発酵させるから、芋の優しい甘さの中にお茶の香りがふわっと感じられる。

焼酎〈知覧Tea酎〉
知覧Tea酎 | 25度、1,800ml。

千秀
(日當山醸造)

芋焼酎特有のクセを抑え、
フルーティな仕上がりに。

使用する黄金千貫の香りと風味を品良く抑え、すっきりしているので女性や初心者でも飲みやすい。フルーティな風味が楽しめるロックや水割りがおいしい。

焼酎〈千秀〉
千秀 | 25度、1,800ml。

獺祭 焼酎
(旭酒造)

日本酒の雄、獺祭が焼酎に。
酒粕を使った香り高い一本。

獺祭の酒粕から生まれた焼酎。できたその日に蒸留するから、この酒ならではのフルーティな香りがぐんと引き立つ。

焼酎〈獺祭 焼酎〉
獺祭 焼酎 | 39度、720ml。

長雲 一番橋
(山田酒造)

奄美群島だけで造られる、
黒糖で造る甘い焼酎。

1957年創業の小さな酒蔵が造り続ける黒糖焼酎。口に広がる豊かな甘さと香りは、まるで黒糖をかじっているよう。

焼酎〈長雲 一番橋〉
長雲 一番橋 | 30度、1,800ml。

麦冠 情け嶋
(八丈興発)

薩摩出身の流人が伝えた島焼酎が、
東京の麦焼酎に。

麦チョコにも似た甘味と、余韻の長い麦のロースト香。日本に冠たる麦焼酎という思いで「麦冠」、その志やよし!

焼酎〈麦冠 情け嶋〉
麦冠 情け嶋 | 25度、1,800ml。

Column:2

焼酎ロックでも香りを楽しめる裏技。

焼酎と香りは切り離せない。だけど、オン・ザ・ロックでは香りがなかなか開かないのもまた事実。
ロックで香りも楽しみたいならば、ロックにティースプーン1杯分の熱湯を。たったこれだけでパッと香りが広がる♪

ハードリカー大図鑑〈焼酎〉