寿
(尾込商店)
しっかりした芋の風味を
お湯割りで柔らかく。
芋焼酎では少し柔らかめの一本。かめ仕込みで「手塩にかけるように焼酎を育てる」蔵がある南九州市川辺町では、誰もがお湯割りでまろやかさを楽しんでいる。
六代目百合
(塩田酒造)
180年の歴史ある蔵が一本にすべてを懸けた、
これこそが芋焼酎!
鹿児島・上甑島に天保年間から続く蔵元産。白さつまを使用したこの一本だけを造る。ストレート、ロック、お湯割りでどっしりとした味わいが楽しめる。
旭萬年 黒麹
(渡邊酒造場)
芋焼酎は農業でもある。
芋の鮮度が生命線。
サツマイモはなんと自家栽培!宮崎県の畑で作るフレッシュな黄金千貫を、深いコクがあって香り高い黒麹で発酵させる。クラシックな濃い味わいはぜひお湯割りで。
伊勢吉どん
(小牧醸造)
清冽な水を使い、
かめで仕込んだ地元の定番。
秋収穫芋の新酒をいち早く出す霧島市牧園町の蔵が、黄金千貫を使い初代の名を冠して送り出す、しっかり系。鉄瓶で沸かしたお湯で割ると格別な味わいに。
三岳
(三岳酒造)
原生林に濾過された特別な水が呼ぶ、
爽やかな酔い心地。
世界遺産の屋久島で銘水百選の水を用い造られた飲み口のスムーズさと、芋焼酎としての旨味には定評がある。お湯割りでもどんな飲み方でもオールマイティ。
Column:1
芋焼酎、原料の芋には色々あってな。
芋焼酎の約9割に使われるサツマイモ「黄金千貫」は、皮から芯まで白い白芋。デンプンが多くアルコール発酵に有利なため1980年代以降、主流の原料となった。
焼き芋などでお馴染みの皮が赤く実が白い紅芋は、熟成すると糖分を増すので、出来上がった焼酎にもほのかな甘味と花のような香りが加わる。
実が紫色の紫芋は赤ワインの香りや酸味が特徴、橙色なら甘酸っぱくフローラルな香りのオレンジ芋に分類される。焼酎を選ぶ際には原料芋の種類にも注目してみると、それぞれの個性がさらに深く楽しめるはずだ。
なかむら
(中村酒造場)
凝縮された旨味の秘密は、
オールドスクールな手で造る麹にあり。
1888年に創業した鹿児島県にある蔵元。機械化が進む麹造りも、細かな味の調整のために今でも変わらず手造りしている。おかげで濃い旨味が口の中でパッと広がる。
サニークリーム
(国分酒造)
酒造と酒屋が造った、まるでバナナな一本。
こんな焼酎があった!
国分酒造と伊勢五本店によるコラボ第3弾。酵母から造るのが特徴で、今回は甘いバナナのような香りに仕上がった。冷やしてソーダ割りにするとおいしい。
知覧Tea酎
(知覧醸造)
お茶作りと焼酎造りの二刀流。
お茶割り? いや、違うんです。
お茶農家出身の杜氏自身が育てる茶葉を焼酎に。芋とともに一番茶葉を加えてもろみを発酵させるから、芋の優しい甘さの中にお茶の香りがふわっと感じられる。
千秀
(日當山醸造)
芋焼酎特有のクセを抑え、
フルーティな仕上がりに。
使用する黄金千貫の香りと風味を品良く抑え、すっきりしているので女性や初心者でも飲みやすい。フルーティな風味が楽しめるロックや水割りがおいしい。
獺祭 焼酎
(旭酒造)
日本酒の雄、獺祭が焼酎に。
酒粕を使った香り高い一本。
獺祭の酒粕から生まれた焼酎。できたその日に蒸留するから、この酒ならではのフルーティな香りがぐんと引き立つ。
長雲 一番橋
(山田酒造)
奄美群島だけで造られる、
黒糖で造る甘い焼酎。
1957年創業の小さな酒蔵が造り続ける黒糖焼酎。口に広がる豊かな甘さと香りは、まるで黒糖をかじっているよう。
麦冠 情け嶋
(八丈興発)
薩摩出身の流人が伝えた島焼酎が、
東京の麦焼酎に。
麦チョコにも似た甘味と、余韻の長い麦のロースト香。日本に冠たる麦焼酎という思いで「麦冠」、その志やよし!
Column:2
焼酎ロックでも香りを楽しめる裏技。
焼酎と香りは切り離せない。だけど、オン・ザ・ロックでは香りがなかなか開かないのもまた事実。
ロックで香りも楽しみたいならば、ロックにティースプーン1杯分の熱湯を。たったこれだけでパッと香りが広がる♪