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通いたい水族館。海獣・ペンギン編

全国には充実した水族館がたくさんある。海獣・ペンギンの分野をリードするような個性が際立つ展示を持った施設をご紹介。

本記事も掲載されている、BRUTUS「通いたくなる水族館。」は、3月1日発売です。

text: Masae Wako, Rie Nishikawa, Emi Fukushima, Asuka Ochi

横浜・八景島シーパラダイス

海獣とのふれあいも楽しめるテーマパーク

約700種12万点の生き物が暮らす日本最大級の水族館“シーパラ”。5万匹のイワシの群れが泳ぐ大水槽がある〈アクアミュージアム〉や、アーチ型の水槽をイルカが悠々と泳ぐ〈ドルフィン ファンタジー〉など4つの館で構成されている。

海獣はセイウチやハイイロアザラシ、“海のライオン”とも呼ばれるアシカの仲間オタリアなど。中でも人気なのは、姿も表情も愛らしいシロイルカだ。ベルーガ(白を意味するロシア語)の名前でも知られる彼らの特徴は、ぽっこり膨らんだ柔らかい頭。日本では4館でしか出会えないその姿を、見ることができる。また、〈ふれあいラグーン〉ではバンドウイルカを間近で観察でき、ふれあい体験も楽しめる。

おたる水族館

“ほぼ海”の豪快プールでアザラシ50頭に会う

「ウソでしょ?」というくらい海そのもの。数十頭のアザラシやトドが、海を仕切っただけのプール〈海獣公園〉で飼育されている。札幌から車で約1時間。日本海に面した国定公園内にあり、海獣は9種70頭を飼育。国内唯一の展示となる小型鯨類ネズミイルカなど、稀少な種も展示する。特にアザラシは飼育数日本一の約50頭。

ゴマフ・ワモン・ゼニガタ(体に銭型模様!)・アゴヒゲというアザラシ4種が揃うのも珍しいし、世界で初めてワモンアザラシの繁殖に成功するなど飼育技術の評価も高い。プールは高波の日も雪が積もる日もあり、上空にはオオワシも。目まぐるしく変化する環境で暮らす海獣は、野生に近いエネルギッシュな姿を見せてくれる。

おたる水族館 あざらし

市立しものせき水族館海響館

野生を模した展示エリアで“穴掘りペンギン”と対面

国内最大級の展示エリア〈ペンギン村〉にて5種類全120羽を飼育する水族館。醍醐味は、野生に近い環境で生き生きと過ごすペンギンの姿を見られることだ。例えば屋外のフンボルトペンギン(写真)特別保護区は、チリのアルガロボにある島をイメージして造られたエリア。陸地部分には土を敷き詰めて本物のサボテンを植え、プールには打ち寄せる波を再現したことで、別名“穴掘りペンギン”とも呼ばれるフンボルトペンギン特有の巣穴を掘る行動や巣に植物を持ち込む行動などを観察できる。

また水量約700トン、最大水深約6mに及ぶ世界最大級の巨大プール〈亜南極水槽〉では、空を飛ぶようにのびのびと泳ぐジェンツーペンギンらを観察可能だ。

すみだ水族館

相関図片手に観察したい、愛嬌たっぷりの56羽

完全屋内の施設で、56羽のマゼランペンギンを飼育している。ペンギンたちが持ち前の遊泳力を発揮できるようプールの面積を広くとっており、屋内開放型のペンギンプールとして国内最大級。上部をアクリル等で隔てないため、歩く音、水しぶき、鳴き声などをじかに感じられるのが特徴だ。また個体ごとの個性を伝えることに注力しているのもここならでは。

その最たる例が毎年制作される「すみだペンギン相関図」。健康管理のために56羽を日々注意深く観察する飼育スタッフだからこそわかる、それぞれの性格や相互の関係性が愛嬌たっぷりにまとめられており、それゆえ個体ごとの熱心なファンも多く、彼らは“羽毛さん”の愛称で親しまれている。