「カリブ海の島々で親しまれてきたスパイスドラムは、現在ヨーロッパを中心に盛り上がっています。さらに世界的なクラフトスピリッツブームの中で、日本やアジア各国でも新しい造り手が増えています」
そう話すのは、ラム酒専門バーの老舗〈スクリュー・ドライバー〉店長の髙橋彩子さん。
カシャッサと同様サトウキビを原料とするが、「産地などの縛りはなく、南極を除くすべての大陸で造られているといわれています」とのこと。よりバリエーションが幅広く、選ぶ楽しさがあるお酒だ。さらに、カクテルベースとしての汎用性の高さも魅力だという。
「ラムは、原料のサトウキビの特性上、素材同士の間を丸みをもってつないでくれるんです。長期熟成したものにロックでじっくり向き合うのも一つですが、カクテルで、組み合わせる素材の個性を甘やかな風味とともに味わってもらえたら」