Eat

編集部員が厳選!いつか行きたい全国のドーナツショップ3選〈CANTUS〉〈Good Smile Donut〉〈Bakehouse BENCH〉

ここ数年、日本全国で新しい作り手が始めるドーナツが売りのショップが続々と誕生中。目にも鮮やかなグレーズをまとったドーナツから、 酵母や素材にこだわった素朴なものまで、バラエティ豊かに各地を盛り上げるドーナツショップを厳選!

photo: Ryoichi Kawajiri(Sapporo),Rui Izuchi(Fukui),Keiko Kanba(Shimane) / text: Hitomi Seki(Sapporo),Hiromi Shimada(Fukui),Mutsumi Hidaka(Shimane) / edit: Rie Nishikawa

連載一覧へ

〈CANTUS〉(北海道/札幌)

ねじり”好きにはたまらないショップ

看板商品のねじりドーナツ200円〜は、フードスタイリストでパン講師の白戸博子さんが、娘のために手作りした味が原点。2日間かけて冷蔵発酵させる生地は、驚くほど軟らか。油で揚げていないのではと錯覚するほど後味は軽く、飲むように食べられる。

店頭には10種類以上のドーナツのほか、カヌレなどの焼き菓子も並ぶ。さらに目を見張るのは、おいしさを格上げさせる店内の世界観。写真家の辻佐織さんがディレクターを務め、アートディレクションを、〈KIGI〉が担当。インテリアスタイリスト、神林千夏さんが空間を手がける。

〈Good Smile Donut〉(福井県/福井)

噛むほどに滋味深い酒種酵母と
こだわり抜いた製法

会社員として働く中、米と麹で低温長時間発酵させる自家製の酒種酵母のパン作りにハマり、シンプルなおいしさを追求してきた店主。酒種の旨味が生きた独特のふわモチ食感のドーナツに辿り着き、一念発起して開業。

酵母に栄養豊富なピロール米、生地にココナッツ油を使うなど材料にこだわり、卵を使わずともモチモチ感が続くよう、小麦粉の産地や配合を4年かけて突き詰めた。素材の個性が引き立つドーナツは米油で揚げる軽い口当たりで「1人3個は食べられる」と幅広い世代で評判に。じっくり作るから営業は週2〜3日。

Good Smile Donutのドーナツ
定番は国産蜂蜜使用のハニー(右)410円。シナモン(左)370円はキビ砂糖に和三盆をブレンド。

〈Bakehouse BENCH〉(島根/隠岐の島)

ポップ&カラフル。
実は島の糀仕込みの意外性も魅力

日本海に浮かぶ離島に初のドーナツ専門店が誕生。ショーケースには楽しげな色があふれ、開店したばかりながら瞬く間に人気店に。作り手の森口祐太郎さんはアメリカンフードカルチャーに憧れて島外で修業。

「島に中高生も気軽に楽しめる場を」の思いでUターンし、ドーナツのポップアップショップを立ち上げた。国産小麦や天日塩など素材を厳選し、島の仕込みの甘酒で発酵させた生地は健全な味わい。ふんわり感を保ちながらしっとりした質感で甘味はごく控えめ。しっかり甘く風味濃厚なグレーズとの相性もこの上ない。

Bakehouse BENCHのドーナツ
上から時計回りに、抹茶、メープルベーコン、チョコレートミント各350円。常時8種類が並ぶ。

連載一覧へ