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「ハードリカー大図鑑」ラム編。 ウイスキー好きには熟成、ラムの香りならホワイト

西インド諸島を中心に、コロンブスが持ち込んだといわれるサトウキビを原料として、旧宗主国の蒸留技術で造られてきた蒸留酒。そのため島によって香りや味の方向性に大きな違いがある。近年、ヨーロッパからの関心が高まり、オーガニックなアグリコールラムやエステル香の高いイギリス系ラムの需要が高まっている。

illustration: Shinji Abe(karera) / photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Akio Mitomi, Chise Nisinoiri, Ryota Mukai / edit: Kaz Yuzawa

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ロン・センテナリオ 20 フンダシオン
(ロン・センテナリオ)

旧宗主国スペインの影響を感じさせる
ブランデーっぽい甘味。

コスタリカ産の熟成ラム。ソレラシステムを採用し、ホワイトオーク樽で熟成させたラムをブレンドしている。近々「ロイヤル・センテナリオ 20」に改称予定。

ラム〈ロン・センテナリオ 20フンダシオン〉
ロン・センテナリオ 20 フンダシオン | 40度、700ml。

ケイデンヘッドクラシック ラム
(ウイリアム・ケイデンヘッド)

イギリス系の持ち味、
濃厚なエステル香を楽しめる熟成ラム。

スコットランド最古の歴史を持ち、ノンカラーリングを旨とするボトラーのケイデンヘッドが、カリブ海諸国のラムをブレンドしたプレミアムラム。

ラム〈ケイデンヘッドクラシック ラム〉
ケイデンヘッドクラシック ラム | 50度、700ml。

ディロン トレヴューラム VSOP
(ディロン蒸留所)

フランス系ラムなら、マルティニーク。
その最高級アグリコールを。

注目を集めるアグリコールラムとは、新鮮なサトウキビの搾り汁をそのまま発酵蒸留して造る。ディロンのブランデーにも似た滑らかな口当たりはアグリコールならでは。

ラム〈ディロン トレヴューラム VSOP〉
ディロン トレヴューラム VSOP | 43度、700ml。

ネイソン ブラン
(ネイソン蒸留所)

主張しすぎない上品な甘味を持つ、
クラシックな一本。

フランスの海外県、カリブ海に浮かぶ小島マルティニーク。ここで育った糖度が高いサトウキビだけを使用したホワイトラム。品がある甘さで飲みやすい。

ラム〈ナインリーヴス クリア〉
ネイソン ブラン | 52.5度、700ml。

ナインリーヴス クリア
(ナインリーヴス蒸留所)

世界を驚かせたジャパニーズラムの、
クリアな香りをぜひ。

日本の美しいラムの原料は沖縄・多良間島の特級の黒糖、滋賀県音羽山系の湧水、国産酵母。蒸留家の竹内義治さんは原料調達から商品発送までを個人の手で行う。

ラム〈ナインリーヴス クリア
ナインリーヴス クリア | 50度、700ml。

プロヴィデンス ハイチアン ラム
(ポルトープランス蒸留所)

2018年生まれの蒸留所の
ファーストリリース。

ハイチの首都ポルトープランスで造られるホワイトラム。イタリアのヴェリエ社らが手がけた。原材料であるサトウキビの甘い香りが感じられ、余韻が長く残る。

ラム〈プロヴィデンス ハイチアン ラム〉
プロヴィデンス ハイチアン ラム | 57度、700ml。

Column

ラムに魅せられた情熱のイタリアン。

スピリッツ輸入会社、ヴェリエ社を主宰するルカ・ガルガーノは、もともとウイスキーのボトラーとして活躍していたが、2010年代頃からラムの魅力に目覚め中米各国を飛び歩く日々を送っている。

彼が発案したトロピカル・エイジングとコンチネンタル・エイジングを組み合わせる熟成法は、熟成ラムのテイストを飛躍的に向上させた。

ヴェリエ社主宰 ルカ・ガルガーノ

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