選んだ人:田中淑鏡知さん(36チャンバーズ・オブ・スパイス 代表)、竹田太造さん(スペーススパイス 代表)、野村茂宏さん(エース 経営企画室)、編集部スタッフ
01:麻布十番シリーズ 野菜カレー 5種の野菜入り
「家庭の手作りカレーのように、野菜がゴロッと入っているのが嬉しい」(田中)。大きめにカットしたジャガイモ、カボチャ、レンコンに、食感も楽しい青エンドウ豆も入った、具だくさんのカレー。ソテーしたタマネギの香味とトマトの酸味も味わい深い。それらの野菜の旨味を力強く繋ぐのがスパイス。「これぞ野菜カレーの王道」ともいうべき一品。
02:あしたのカレー
メディアで大活躍のカレー研究家・一条もんこさんがプロデュース。「一年に約800食カレーを食べるというもんこさんが行き着いたのは、ルーを使って1晩寝かせた、“2日目の”まろやかなカレー。かの有名な《ボンカレー》を彷彿とさせるパッケージもインパクトがあります」(野村)。たっぷり入った大きめカットの具材は、豚肉と100%国産野菜。
03:インドカリー タンドリーバターチキン
主役の骨付きチキンは、オリジナルスパイスとヨーグルトに漬け込んでからグリルしたもの。「骨付き肉を焼いて入れるのは、なかなか真似のできないスタイルなんです。2001年から続くこのシリーズ、営業職だった時代にスーパーマーケットの棚にずらりと並んでいるのを見て羨ましかった!」(竹田)。バターと北海道産生クリームを使った濃厚仕上げ。
04:成城石井&新宿中村屋 野菜と3種豆のカリー
揚げカボチャ、ニンジンなどの野菜と食感の良いエリンギと金時豆、ヒヨコ豆、黒インゲン豆を、8種の野菜が溶け込んだソースで煮込んだベジタブルカレー。たっぷり使われている国産タマネギは、ほかの具材の食感を引き立てるために刻むというこまやかさ。「新宿中村屋特製マサラペーストと隠し味の黒麻油のもたらす風味が融合」(編集部)
05:カレーの壺 ひよこ豆カレー 辛さ控えめ
「小麦粉、化学調味料、動物性原材料不使用。スリランカからの輸入品ですが、レトルト臭がほぼなく、カレーリーフやマスタードシードも香ります」(田中)。現地流に約20種のスパイス、ハーブを使いながら、香味野菜がたっぷりで、日本人の口に合う風味に。辛さをマイルドにするココナッツミルク、ほくほく食感のヒヨコ豆も、有機栽培のものを使う。
06:インドカリー ベジタブル
「日本人の大半が“カレー=肉”を求める中で、売れ行き好調と聞いています。ここまで大きめな野菜がたっぷり入っているのもすごい」(竹田)。その言葉通り、食べ応えあるサイズのカボチャ、ジャガイモ、ニンジンにふっくらとした食感の白花豆などが入り、具の存在感が印象的だ。独自の「スパイス3段仕込み製法」で芳醇な香りも楽しめる。
07:北海道肉ソン大統領の肉デカビーフカリー
十勝清水町の農家だけで育てられている、ホルスタイン種の赤身肉「十勝若牛®」は柔らかな肉質と豊かな旨味が特徵。そのステーキ肉150g(調理前)を丸ごと1枚使用した、目にも贅沢なビーフカレーだ。「看板に偽りなし!なお肉のサイズに驚愕」(編集部)。箱を開けば、パウチ袋に肉柄ののし紙が巻かれていて、贈答にも。別添の辛味オイル付き。
08:だしきわだつ スープカリー 3種の濃厚だし、香りたつスパイス
ベースのスープには、昆布だしとマグロ節だし、オマールエビのだしをブレンドしてあり旨味が特濃。独自に調合した30種類のスパイス&ハーブが効いていて、口当たりはサラリとしていながら余韻はしっかりスパイシー。「新宿中村屋お得意の骨付き鶏肉に加えてゆで卵丸ごと1個入り。箱が分厚いだけのことはある!レンコンの食感も新鮮」(編集部)
09:パラックパニール
主にインド北部で食されるベジタリアンカレー。ヒンディー語で、「パラック」はホウレン草、「パニール」はカッテージチーズを意味する。「殺生をしているわけではないので、インドのベジタリアンは乳製品をとるんです」(竹田)。インドの老舗食品メーカー〈Gits〉のレトルトは、グリーンチリの辛さが爽やか。チーズもたっぷりで、食べ応えも十分。
10:グリーンカレー
タイ国内の指定農場で育ったフレッシュなハーブに、現地で調達するココナッツミルク、鶏肉、スズメナスなどを合わせてレトルトに。封を開けると、限りなく本場タイに近いビビッドな風味が立ち込める。「現地製造だからできる、ハイレベルな味」(田中)。無造作に入っている、コブミカンの葉と緑唐辛子が、現地さながらの香りと辛さを届ける。
11:吉田カレー中辛(キーマ入)
「驚くのは自社工場での一からの製造。そのエネルギーが、まずすごい。お店そのままのだしの効いたフルーティなカレーを、荻窪まで行かずに自宅で楽しめます」(田中)。野菜や果物の甘味と、鶏肉、昆布、貝柱などの旨味が融合した味わいがパックされている。箱の中には2つのパウチが。キーマをご飯の上に、カレーをご飯の周りに盛るのがおすすめ。
12:クリシュナオホーツク流氷カリー
ルーの色は、一般的には食欲が減退するといわれている青色。が、冬のオホーツクの光景に魅せられた札幌〈クリシュナ〉の料理長が、タブーに果敢にチャレンジ!クチナシの色素でマリンブルーを表現。ホワイトチキンカリーを海面に浮かぶ白い流氷に見立てて独創的なビジュアルを実現。「プロ監修だけあって予想を裏切る旨さに驚く」(編集部)
13:インドカレー
1956(昭和31)年創業、「日本インドカレーの祖」と呼ばれる名店。スパイス十数種が効いたカレーソースは、カレーの風味を感じられるようにと具材はなし。タマネギの甘味が映える辛口で、程よくスパイシー。「極辛のカシミールより、インドが好き」(竹田)とスパイス党も支持する辛さの加減で、チキンソテーと蒸したジャガイモを加えると美味。
14:ビーフカリー
「着るカレー」がコンセプトのアパレルブランド〈カリーメイソン®〉が、レトルトカレーの名手とコラボ。「内容量200gに対して、なんと牛肉が125gも!たっぷりと入ったホールスパイスも香ります。レトルトでここまでビシッとした感じのビーフカレーは、なかなかお目にかかれません。キャンプのお供にし、外で食べるのがおすすめです」(竹田)
15:negombo33監修 ポークビンダルー
全国からカレー好きが詣でる西所沢〈negombo33〉がインド・ゴア州発祥の「ポークビンダルー」をレトルト化。ビネガーと粒コショウを効かせた深い味わいは、レトルトであることを忘れそうになるほど。「にしき食品の社内もザワついた逸品です。肉のボリューム感もスパイスの効き方も申し分なく、レトルトなのにフレッシュさすらある!」(竹田)
16:カシミールカレー
極辛と表現される〈デリー〉のカシミールカレー。「食べたくなった時は台風でも買いに行く」(田中)。今もスパイス党を熱狂させる、同店一番人気のカレーだ。具材なしでパウチされるため、十数種のスパイスの風味をダイレクトに感じられるシャバシャバのカレーソースには、ぜひ白飯を添えて。辛味が米の甘味を際立たせる、これぞご飯に合うカレー!
17:3種のお豆がお口の中でホクホク 豆カレー
神奈川・葉山の老舗料亭〈日影茶屋〉をルーツにするだけに、昆布だしを効かせて3種の豆(金時豆、ヒヨコ豆、大豆)を煮込むなど、和の要素が満載。肉、卵、乳製品、白砂糖、化学調味料、保存料、遺伝子組み換えの原料は一切使用しない。「こういうカレーも、量販店で購入できる時代になりました」(竹田)。まろやかながら、意外とスパイシー。