Rest

Rest

休む

映画監督・上田慎一郎の心を開放した “オープンマインド”な旅、本、音楽

あえて自分を縛る旅のルールを作ることで自由を手にした人、思考を肯定してくれた本に生き方を支えられた人、ピースフルな民謡の歌詞に勇気づけられた人。オープンマインドといっても、その感覚も人それぞれ。

Photo: Shinichiro Fujita(book) / Text: Toyofumi Makino / Edit: Asuka Ochi

高め設定のハードルを
越えた先に自由がある

ルールに縛られるのはナンセンスだと思う。でも僕はあえて、一定の負荷や枠組みを用意して、そこに自分を追い込むことで、火事場の馬鹿力的なポテンシャルを最大限に活かすパフォーマンスができると信じている。

映画でもワンシチュエーションに絞って、その中で面白いことをしようと模索した。同じように所持金ゼロ、移動手段はヒッチハイクと決めて沖縄へ向かったことがある。当然、困難の連続。だけど到着した時の達成感や自由な気持ちといったらなかった。

JOURNEY:東京~沖縄ヒッチハイクの旅

自作ポストカードを¥100で売りながら目指した沖縄。最難関は鹿児島からのフェリー。¥20,000を稼ぐために飲食店などへ飛び込み営業を繰り返した。行動力が逆境をはね返すことを証明した今の自分に欠かせない旅。

上田慎一郎のヒッチハイクの旅

BOOK:森永博志『原宿ゴールドラッシュ 青雲篇』

ファッションブランド〈CREAM SODA〉を起こした男の一代記。まだ何者でもない若者が勝ち上がる姿に未来の自分を重ね夢中でページをめくった。生き方の指針になる一冊。

森永博志『原宿ゴールドラッシュ 青雲篇』
森永博志『原宿ゴールドラッシュ 青雲篇』(エンジェルワークス文庫)

MUSIC:ザ・ブルーハーツ『STICK OUT』

収録曲「1000のバイオリン」は、そのまま歌詞を掲載したいくらい刺さる言葉の数々。上京を決意した時によく聴いた。この曲がなければ、地元の関西に縛られたままだったかも。

ザ・ブルーハーツ『STICK OUT』
ザ・ブルーハーツ『STICK OUT』(イーストウエスト・ジャパン)