箭内道彦
友人が、10年ぶりに奥様と至ることができた話を六本木の蕎麦屋で嬉しそうにしてくれたのを思い出します。もう一生ないだろうと互いに思っていたのにある朝なんとなく突然無言のまま自然にそんなムードになり体も反応して夫婦で驚いたと。高揚して語る話に店内の皆が微笑ましく耳を傾けてました。全く余談ですがその蕎麦屋で篠山紀信さんに偶然遭遇したことがあって、隣に座る美しい女性を「箭内さん、こちら、南沙織さんです!」と立って紹介してくれたんです。とても素敵なツーショットでした。
エリイ
先程、ロイヤルホストで村田沙耶香さん著『地球星人』を読み終わりました。この本を読んでください。あなたは「地球星人の目」からしか物事を見ていません。セックスをする、子供を産む。生殖器は人間工場の道具です。社会の部品として生産されている。「宇宙人の目」を開きましょう。私は今とても眠いのに、これから展覧会についての長い会議です。昨日は食べ物に中(あた)って下痢でした。明朝までの何千文字の原稿も終わっていません。卵かけご飯でなんとなくやり過ごしました。私は人間工場の部品。村田さんありがとう。
大根 仁
おっと、このコーナーらしからぬテーマが来ましたね。テーマといえば本誌ブルータスは年に何度かぶちかます「おお⁉」となる号がありますよね。近々では2021年12月15日号の“珍奇昆虫”特集は素晴らしかった。もはや図鑑クオリティで本棚の永久保存雑誌コーナーに置かせていただきました。仕事でも日常生活でもたまに珍奇というか刺激が必要ということを相談に置き換えるとどうでしょう?何が性的に刺激なのかは避けますが、いっそブルータスが手をつけていない“セックスレス特集”でも組んでもらいましょうかね。