小袋成彬さんとメロディーズ・インターナショナルのクルーはロンドンで出会って意気投合。今回小袋さんは自身の全国ツアーのアフターパーティに彼らを招聘(しょうへい)した。共にする貴重な東京の夜を、どこで過ごすのか。
「クルーには日本好きも多くて、これまでに3、4度訪れたことがあるメンバーもいる。だからこそ、“日本っぽいところ”などはあえて意識せずに、僕自身が本当に好きな場所へ連れていきたいと思ったんです」と言う小袋さんがディナーの場所に選んだのは、目黒通り沿いのレストラン〈Restaurant Kabi〉だ。
メンバーはナチュラルワインを軸にしたアルコールペアリングで、ステージを控える小袋さんは自家製の発酵ジュースなどで構成されたノンアルコールのペアリングで乾杯。「レコードとナチュラルワインは親和性があるようで、メロディーズのみんなもワイン好き。〈Restaurant Kabi〉の潤沢で個性的なラインナップを喜んでいました」と小袋さんも一安心。渋谷へ移動し、バー〈Beat Cafe〉で音楽と酒を楽しんだ。
「僕も訪れるたびに店主・Katomanの選曲に影響を受けているので、みんなを会わせたかったんです。昼間みんなは幡ヶ谷の〈ELLA RECORDS 幡ヶ谷店〉などのレコードショップを回っていたみたい。戦利品を持ち寄って音楽談議をするのが楽しいんですよね。時間があったらもっと色々と連れていきたいけど……」と言う小袋さんに、時間が許せば連れていきたかったほかのスポットについても聞いてみた。
「住んでいたら日常的に行くようなローカルな場所こそ、多様な文化がミクスチャーされたものが根づいていて面白かったりすると思うんです」と小袋さん。彼自身、メンバーにロンドンを案内してもらった際に彼らが普段から行くところが一番楽しかったのだという。
「僕が大好きな〈明治神宮野球場〉のナイトゲームや、ギラギラした“東京っぽさ”も感じられるゲームセンターの〈セガ 東京ドームシティ〉に一緒に行きたいですね。〈文化浴泉〉のような銭湯や行きつけの〈イートリプル〉というカラオケスナックもロンドンにはないから、楽しんでくれるんじゃないかな」
一番のおもてなしは、自分の大切にしている場所へと招き入れること。海外からのゲストの視点を通して、慣れ親しんだ東京の夜の魅力を再確認するおもてなしツアーとなった。