サンプリングして店を作り、DJのように本を並べる
階段を上り、右手には本とレコード、左手にはカフェバーのスペースが広がる〈チャチャチャブックス〉。店主はDJサモハンキンポーこと松下源さん。参加するソウルバンド、思い出野郎Aチームの活動を一時休止すると同時に店をオープン。
とはいえ、見切り発車ではない。福生(ふっさ)市などが主催する『ワークゼミ&コンテスト NEW WORKING』でこの事業をプレゼンし、グランプリ&副賞の活動資金を得たのは2023年のこと。遡って19年からは吉祥寺の古本屋〈バサラブックス〉で働きつつ、開業のために古本を収集してきたという。
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「天板が移動できる棚の作りは下北沢〈本屋 B&B〉から、収まらない本は〈バサラブックス〉同様平積みに。新刊の仕入れは高松の〈本屋ルヌガンガ〉で教えてもらいました」と松下さん。
店中央のテーブルには絵本を中心に新刊が、周囲を囲む棚には古本が並ぶ。「まずは棚の左端、目線のスタート地点にどの本を置くかを決めます。タンゴ歌手の藤沢嵐子さんの名自叙伝『カンタンド』から始めてラテン、ブラジル、民族音楽へとストーリーを繋ぐイメージで。DJと同じですね」
〈流浪堂〉に学んだ、アートブックの自由な置き方
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〈バサラブックス〉で身につけた棚前の横積み
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福生という土地ならではの洋雑誌と洋書のラック
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