オーケストラ曲に込めたのは
近くてまだ遠い惑星・火星への思い
出会いが多いほど、人生は充実していく。それは世の中を理解していくための特別な知恵でしょう。日常のなにげないことから予想もしなかったエキゾティックな経験まで、それぞれの人格を作り上げるのに必要なことなのです。おそらく人生にはまだ発見されていない驚きがあるから、人は未知のものに惹かれるのではないでしょうか。
1は、SF映画『2001年宇宙の旅』を観て出会ったリゲティの作品。音楽が物語を語るのにこんなにも重要な役割を果たすと初めて学びました。
2は、私がオーケストラのために作った曲。火星は地球に似ている惑星なので人類はいつの日か植民地化する可能性もある。そんなことを考えながら、ミステリー、好奇心、そしていくばくかの親近感を表現しようとしています。
3は、アメリカ黒人初のクラシック作曲家の作品。1800年代後半のアメリカをマイノリティとして生きた彼のビジョンの素晴らしさが反映されています。