『馬に乗った水夫 ジャック・ロンドン、創作と冒険と革命』
僕はジャック・ロンドンのファンだ。
僕はジャック・ロンドンのファンだ。誕生日が同じということもあり、僕の誕生日にはワインを開け(『白い牙』の狼の絵のついた「ジャック・ロンドン」ワイン)、まとめて2人分を祝うことにしている。彼がかつて所有していたカリフォルニアのワイナリーも訪れたことがある。なかなか素敵なところだった。
そんなジャック・ロンドン・ファンの僕が愛読してきたのが、この彼の伝記『馬に乗った水夫』だ。ストーンの筆致は決して伝記的ではなく、まるで「ついさっき見てきたような」描写が次々に現れて、「ほんとかよ」と眉に唾をつけてしまうところもあり、専門家からは嫌われているみたいだが、そんなことはぜんぜん気にしなくてもいい。だってジャック・ロンドンの人生そのものが飛び抜けてシアトリカルなのだがら。
本書(ハヤカワ文庫NF)は長らく品切れになっていたのだが、早川書房が「ノンフィクション・マスターピース」としてめでたく復刊させてくれた。