元は落合信彦『21世紀への演出者たち CIA VS. KGB』(1984年)。「落合さんの本はジャーナリズムにエンターテインメントが入るから面白い」(森永博志、以下同) 澁澤龍彥『マルジナリア』(2015年)。「澁澤龍彥は神だよね。当時の装幀とかは触れられないけど、これはペーパーバック版だから(笑)」 田中小実昌『コミマサシネノート』(1978年)。「映画にまつわる“日常”の話に親近感を覚える」 チャールズ・ブコウスキー『勝手に生きろ!』(2007年)。「読んでワイルドだなって思った感覚をそのまま装幀にしてみた。ちなみにブコウスキーは『詩人と女たち』とか中川五郎の翻訳が最もいいよね。感覚が合ってるんだと思う」 カルヴィン・トムキンズ『マルセル・デュシャン』(2003年)。「デュシャンは作品もすごいけど、言ってることがすごい。“ものはすべて薄くなっていく”とか、予言力があるね」 アルチュール・ランボー『ランボー詩集 新編』(1992年)。「放浪と詩を学んだ本。彼はエチオピアで武器商人やってて、レミントン銃2,000丁売ったらしい。詩人というより冒険商人だけど、その頃もかっこいいね」 フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(1977年)。「これはお馴染み、SFの必読書だよね。デニムの縫い込みとかはニール・ヤングの影響かも」
タイムライフ編『有名人殺人事件(TRUE CRIMEシリーズ)』(1995年)。「有名人の殺人事件を集めた本。超一級の犯罪ドキュメント」 ヘミングウェイ『老人と海』(2003年)。「文体と描写がすごくて本当に引き込まれる。海外小説の中で一番好き」 村上春樹『村上春樹全作品 1990〜2000 第1巻 短篇集Ⅰ』(2002年)。「村上春樹は初期がいい。『羊をめぐる冒険』までは特にいい」 色川武大『小説 阿佐田哲也』(2017年)。「彼に習ったのは“人生は7勝8敗でいいこと”。1敗でちょっと足りないと知恵を働かせるからね」 ジャック・ケルアック『路上』(1983年)。「この本はいつの時代にとっても必読書だよね。“路上”からすべてが学べる」 山田風太郎『人間臨終図巻』(1986年)。「人間の死が描かれる、その瞬間のドラマ。ドクロのワッペンは沖縄で買ったもの」 アンディ・ウォーホル『ウォーホル日記』(1997年)。「彼のおかげで『日常』の中から生まれてくるアートがあると教えられた。無人島に持っていきたい本」 最後の2冊は自分の著作をカスタマイズ。森永博志『原宿ゴールドラッシュ』(1986年)。 森永博志『ドロップアウトのえらいひと』(1995年)。「自分の本もやっちゃう。時代に合わせて、今の気分だとこういう装幀だなって感じで」