クラブやDJバーに入ったら、最初の1杯目はテンションをアゲるため、ショットグラスのお酒で勢いをつけておきたい。定番だったテキーラに代わり、今年の春先くらいから同じメキシコの蒸留酒・メスカルが出てくるケースが増えている。
「スモーキーな味わいで口当たりもいいから、ゆっくり飲んで」とは、メスカルの販売・卸を手がける〈万珍酒店〉の店長、宮川義浩さん。一気にあけず、チビチビ飲んだ方が心地のいい揺れ、酩酊感が持続するという。オアハカ近郊で自生するアガベから、蒸留を含め一からすべて手作業で、一本ずつ丁寧に造られるそう。
「変にアガりすぎず、(酔いの)ミッドとハイのあたりをキープする感じが心地よく、音楽やコミュニケーションに向いている」と宮川さん。ナチュラルワイン同様、翌日まで残らないのもクセになる。