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写真で見る、「居住空間学2024」。日本+海外の愛着たっぷりの住まい集

2024年5月1日発売のBRUTUS最新号「居住空間学2024」から、取材で訪れた住まいをダイジェストで紹介。都市部マンションの快適なリノベーション、名作集合住宅内のお引っ越しなど……暮らしのカタチはさまざまなれど、情熱を注がれた居住空間がたくさん集まりました。

photo: Taro Hirano, Keisuke Fukamizu, Norio Kidera, Tetsuya Ito, Yuji Ono, Benjamin Lund / text: Tami Okano, Sawako Akune, Yuka Sano, Masae Wako, Chiyo Sagae, Chieko Tomita

自分好みを抽出して組み合わせた、サンプリングハウス

〈PADDLERS COFFEE〉代表・松島大介


〈パドラーズコーヒー〉代表の、松島大介さんの住まい。居心地のいい場所作りへの情熱を詰め込んで改修した都心の一軒家で、住み始めて約2年。ダイニングテーブルはアメリカの友人から譲り受けたメキシコの古いもの。

フレンチヴィンテージと日本家屋が出会った、鎌倉の静かな暮らし

〈Galerie One〉オーナー・Thierry Lamoine


1934年に建てられた日本家屋。ほぼ手を加えていない畳敷きの和の空間に、同時代のものといえるピエール・ジャンヌレのイージーチェアやテーブルが驚くほどすんなり馴染む。

それでも住んでみたいと思わせる、機能に勝る意匠がある

デザイナー・鈴木恵太、北畑裕未

玄関ホールから見上げると、寝室の小窓が見える。コンクリートを切り欠きにした本棚、木製フレームの建具など、ほぼ竣工当時のまま使われている。恐竜は息子が好きで集めた。

長く使い続けた北欧家具をまっさらな空間で

〈調理室池田〉オーナー池田講平、料理人・池田宏実

築45年のマンションを改築した池田邸。ダイニングの奥に見える仕切り壁の内側は寝室。壁の角を斜めに切って見通しをよくした。家具は20年以上使っているアルネ・ヤコブセン。

祖父母の暮らしと家族の記憶を引き継いだ、もう一つの場所

建築家・小野寺匠吾、国際薬膳師・有田千幸

祖母が使っていたステンレス流し台や家具をそのまま引き継いだキッチン&ダイニング。天井を取り除き、梁と屋根を現しにして空間に広がりを生み出した。床は丸モザイク。

好きなものに囲まれてのんびり過ごすセカンドリビング

〈パピエラボ〉ディレクター・江藤公昭、マネージャー・増崎真帆

間仕切りを取り払い、壁をグレーに塗り替えたセカンドリビング。黒のローテーブルは、建築家ピーター・ズントーのデザインで、スイスのテルメ・ヴァルスで使われていたもの。

C・ペリアンの英知が詰め込まれた山の家

映画監督、フォトグラファー・河村勇樹

極小居住空間の機能とモダニティを長年追求したシャルロット・ペリアンが、建築と内装を手がけた山岳リゾート〈アルク1600〉の河村家のリビング。ベンチとテラスの連続が内と外を視覚的につなげ、住空間を拡張する。

住み手の遊び心を形にしたダイナミックな家

デザイン史家・Birgit Lyngbye Pedersen

階段の踊り場を挟んで、庭側がダイニング。ハンス・J・ウェグナーやヨーゼフ・フランクの椅子を配置。手前側がリビング。左の椅子はマッツ・テセリウスのデザイン。
BRUTUS No.1007 「居住空間学」バナー