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スリランカ料理を革新する、茅場町〈HOPPERS〉。アーユルヴェーダを掛け合わせ、ワインとともに

各国の食文化に根ざした料理を、洗練されたスタイルで。世界の料理は今、東京で目覚ましい進化を遂げている。日本の上質な食材を生かし、季節感を盛り込んだ料理を、ワインなどの食中酒とともに。南アジア諸国に始まり、韓国、ペルー料理店へと広がりを見せ、流れはさらに加速していきそう。

photo: Kenya Abe / text: Kei Sasaki

HOPPERS(茅場町)

アーユルヴェーダを掛け合わせた
スリランカ料理をワインとともに。

スパイス料理をカルチャーとして発信し、南アジア各国料理の細分化と創作カレーブームに沸く日本の“スパイス新時代”をリードしてきた〈スパイスカフェ〉伊藤一城さん。次は世界で勝負すべくモダン・スリランカ料理店の開業に打って出た。

シェフは、スリランカ人のマヘシュ・ラサンタさん。モルディブフィッシュやゴラカ(果実を乾燥させて燻製にしたもの)など、スリランカ特有の食材やスパイスは故郷の味。その味覚を柱に、野菜を中心とした日本の食材とアーユルヴェーダの思想を掛け合わせ、ガストロノミーに昇華させるのが狙いだ。

茅場町〈HOPPERS〉店内
ドバイの高級レストランでの勤務経験もある料理長。ワインペアリングは5種5,500円~。

カルダモン入りの白湯から始まる夜のコースは、例えば白菜のような本国にない野菜も使われる。フレンチ発想のソースは、ペアリングで供されるナチュラルワインと相乗。野菜主体のコースの軽やかさや、ドリンクペアリングの提案は、世界的なガストロノミーの潮流でもあり、本国にもないスリランカ料理の“最先端”を東京から世界に伝える。