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井口可奈のお笑いライブ偏愛日記:第8回『具志堅咆哮祭』

小説、俳句、短歌などを書く井口可奈が、訪れたお笑いライブを熱く語る連載、第8回。前回の「第7回『レイクサイド・ストーリー』」も読む。

text: Kana Iguchi

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公演日: 12月30日
公演名: 『具志堅咆哮祭』

はるそしき『具志堅咆哮祭』

あけましておめでとうも遠くなった頃に年末の話で恐縮ですが、大きな声でつっこむ漫才で有名な春組織のツッコミ具志堅が108回叫んで年を終わらせようというライブに行ってきました。

前年に続き2度目の開催。今回のライブは一言で言うと乱打戦でした。THE W優勝経験者オダウエダ植田がスクール水着でTHE Wのシールを(どこにとは言いませんが!)貼って出てくるなどのパワープレイ、徳原旅行が舞台上でしっかり手酢を用意して寿司を握る、リップグリップ倉田のピンネタくもりとりの時間、小松海佑の刀を3本くわえたゾロ、プロポーズの水着姿、なにより村田大樹のヤジが大爆発していました。

しかしやっぱり私は春組織の2人のやりとりのくだらなさやあどけなさに良さを覚えます。新垣が飛行機になって具志堅を連れ回したり、新垣が女装かつ狐面で現れたりとやりたい放題。新垣がアドリブで振り回しているように見えて意外と具志堅が新垣を困らせる部分も見え隠れします。

幼い頃から重ねてきた年月が、お互いを放っておいてもいいし相手してもいい、相方への信頼がときおり見え隠れするところが春組織がめちゃくちゃやっていても安心できる理由なのだろうなと2人の関係性を面白く見ました。

最後のコーナーで歌う具志堅を邪魔しにギターを持ち現れた新垣の姿は、実は作曲ができる彼らしくしっかりきまっていました。

ライブ全体における具志堅の叫びの数は200を超えて、本年もいい年になりそうです!

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