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韓国料理を革新する、広尾〈HASUO〉。「五味五色」の思想を取り入れた、辛くないコリアン

各国の食文化に根ざした料理を、洗練されたスタイルで。世界の料理は今、東京で目覚ましい進化を遂げている。日本の上質な食材を生かし、季節感を盛り込んだ料理を、ワインなどの食中酒とともに。南アジア諸国に始まり、韓国、ペルー料理店へと広がりを見せ、流れはさらに加速していきそう。

photo: Kenya Abe / text: Kei Sasaki

HASUO(広尾)

「五味五色」の思想を取り入れた
野菜たっぷり、辛くないコリアン。

韓国式クレープといわれるチルチョルパンは、クチナシの色素で淡い黄色に染まり、ビーツを使うチャプチェは、紫色が鮮やか。共に具材となる野菜も種類豊富。コースを通じ、卓上に季節野菜の彩りが溢れる。ヨーロッパ諸国やカナダで技術と感性を磨いた創業者で総括シェフのパク・スヒョンさん。

広尾〈HASUO〉店内
来日6年目、〈NARISAWA〉などでも修業したイさん。

「韓国料理をよく知る日本のお客様に、新しい韓国の味をお伝えしたい」と話す。厨房は大阪〈HAJIME〉などで修業経験のある新オーナー、イ・ジョンジュンシェフが仕切る。プレゼンテーションは華やかでも、味は韓国の医食同源思想の「五味五色」に由来。「辛くて刺激的」だけじゃない味で東京のコリアンをアップデートする。