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香ばしい焼き目が食欲をそそる。焼き餃子のお店3選〈異味香〉〈中野餃子「やまよし」〉etc.

カリッとした焼き目とモチモチの皮のギャップ。噛むと溢れる肉汁と野菜の甘味。包めば尊し、さては焼けばやんごとなき。旨味と愛情を皮に詰め、丁寧に焼き上げた3皿を紹介。

photo: Kazufumi Shimoyashiki / text: Koji Okano

大衆ギョーザスタンド ウーロン 大伝馬町店(馬喰横山)

イベリコ豚の脂が滴る餃子を肴に、
樽生のクラフトビールを一杯。

台湾で出会った餃子に感動したオーナー・黒瀬実寿希さんが「この肉汁を再現したい」と2019年11月に開業。新鮮なイベリコ豚の脂がほとばしるように、肉の食感を残したまま混ぜ、手ごねの生地に包む。

滑らかな食感の生地をかじれば、ショウガの風味に隠し味のオイスターソースの風味が。飴色に炒めたタマネギの甘さが肉の旨味と相まって、酒を呼ぶ。7種のクラフトビールはジョッキ450円で手頃さが魅力。

大衆ギョーザスタンド ウーロン 大伝馬町店(馬喰横山)焼き餃子

焼き餃子1人前4個 450円。(寸)4cm、(皮)厚、(ヒダ)4、(具)普。

異味香(西川口)

孔子の末裔が営む中華料理店で、
16種の具材の餡に舌鼓を打つ。

中国・山東省にルーツを持ち、孔子から73代目にあたる子孫を名乗る店主の山田慶忠さん。少し怪しさも漂うが、その餃子作りは実直だ。「機械切りだと旨味が逃げるから」と餡の具はすべて手切り。

豚肉と白菜をベースに、ホタテ、干しエビ、シイタケ、ズッキーニなど、なんと16種!皮も自家製で、小麦粉を熱湯でこねてモチモチ食感に。蒸し焼きにすると旨味がジュースのように溢れ出し、その滋味でタレいらず。

異味香(西川口)焼き餃子

焼き餃子1人前2個 429円。(寸)10cm、(皮)普、(ヒダ)10、(具)多。

中野餃子「やまよし」(中野)

餃子の魅力は肉汁だけにあらず。
まさに“肉を食らう”ための餃子。

「餃子のおいしさは肉の歯応えがあってこそ」と話す店主・矢部淳さん。豚は脂の少ないウデ肉をメインに、必ず業者に超粗めの9㎜に挽いてもらう。肉の食感を楽しめるように、製麺所〈浅草開化楼〉には薄い皮を特注。

噛み締めると豚肉がゴロゴロと、ネギやショウガが赤身のコクを増幅する。餃子を食べているのを忘れるほどの肉らしさだが、ヒダが酢醤油を受け止めるからこそ、後味さっぱりと食べられる。

中野餃子「やまよし」(中野)焼き餃子

焼き餃子1人前5個 470円。(寸)7cm、(皮)薄、(ヒダ)9、(具)普。