vegan veggie 嫦娥（表参道）
食べてる最中から元気がみなぎる薬膳料理
青山・骨董通りに面した一角に、おしゃれでベジーな店ができた。カウンターには、ずらりと生薬が入ったボトルが並ぶ。
実はここ、上野で本格中華料理店を展開して20年以上という吉田みゆきさんが、3年前、父の供養のために精進料理を食べ続けたところ、あまりに体の調子がよくなったため、本場中国の精進料理を皆さんにも、と開いた店なんである。
「化学調味料不使用、動物性食品不使用、薬膳をベースにした野菜料理で、健康をお届けしたい」と、吉田さん。これは体に良さそうだ。
「グリーン麻婆豆腐」鮮やかな緑は、季節の緑野菜（この日は小松菜とチンゲン菜。冬はホウレン草に）のピュレをたっぷりと投入。程よい山椒の香りと、麻婆豆腐という名からは想像できない、優しい味わいに仕上げる。サラダ、ライス、スープ、日替わりデザート付きのランチセットで1,800円。丼いっぱいでおなかもいっぱいに。 
「薬膳水餃子」もちっと厚めの生地に包まれているのは、大豆ミートと白菜をはじめとする野菜いろいろと13種のスパイス。生地は小麦粉少なめ、つまり糖質少なめ。薬膳スープはベースは同じで孜然粉（クミンパウダー）入り。1,000円。 
「自家製クコの実薬膳麺」クコの実を生地に練り込んだ、淡いオレンジの麺が主役。8時間弱火で煮込んだ野生キノコのスープに、お肌に良いとされる白キクラゲやキクラゲ、生のエリンギ、冬虫夏草などが入った自慢の麺。ランチセットで2,000円。
まず、感動するのが基本となる薬膳スープ。「中国から仕入れた高級生薬と野生キノコで丁寧にだしをとっています」。口に含めば、複雑な旨味が広がり、滋養が体に染み込んでいくよう。じんわりと体が温まってくる。
生薬だ薬膳だと聞くと、「苦いんじゃないか」と腰が引ける人もいるかもしれないが、ともかく旨いのだ。お試しあれ。
