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グルマン温故知新:中目黒〈中華美食 トミーズキッチン〉優しい味で包み込むアットホームな夫婦中華

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「二人三脚の中国料理」。中目黒にお目見えした新店のオーナーシェフは確かなキャリアを積んだ実力者。加えてパートナーが得意を生かしてバックアップするから強いのなんの。醸し出すアットホームな雰囲気もいい感じ。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Mamiko Kume

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中華美食 トミーズキッチン(中目黒)

優しい味で包み込むアットホームな夫婦中華

真新しい店内とは対照的に、厨房の中華鍋は変形するほど年季が入っている。それもそのはずで、オーナーシェフの富谷宗久さんは中華一筋33年の大ベテラン。新橋〈新橋亭〉を皮切りに、六本木〈香妃園〉で17年以上。デリバリー専門店も経験し、「実店舗でお客様の顔を見ながら料理がしたい」とオープンキッチンに立つ日々だ。

蒸し餃子やシュウマイなどの点心にスープやタレ、調味料や油までも手間を惜しまず、すべて自家製。炒め物は一度油通ししてから、丁寧にとったスープを加えて火入れ。贅沢な旨味が加わり、仕上がりは油を感じさせないあっさりとした味わいに。

麻婆豆腐は万人が好むよう辛味を抑えるだけでなく、豆豉(トウチ)を蒸して軟らかくしてから加えるなど、この一工夫が優しいと評判のおいしさにつながっている。

サービス担当は妻のいそみさん。独立にあたりファッション業界から転身し、距離感の良い接客や情報発信に力を発揮する。

中目黒〈中華美食 トミーズキッチン〉のオーナーシェフの富谷宗久さん
六本木時代からの常連や若いファンも多い富谷宗久さん。
中目黒〈中華美食 トミーズキッチン〉の店内
洋風のインテリアでまとめたモダンな店内。カウンター席もあり。

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